2017年に登場して以来注目を浴びているアプリ「cash」は、何でも現金化してしまうという夢のようなアプリである。
現金化するまでの仕組みや使い方はどのようになっているのだろうか。
また、2019年7月現在も使うことができるのだろうか。
そこで「cash」の具体的なサービス内容やビジネスモデルについて解説し、なぜ世間に注目され続けているのか5つの理由にふれていく。
1.今までなかった現金化アプリ「cash」
2.DMMに売却されたcash! その後の評判は?
3.実は危険? 現金化アプリcashのビジネスモデルとは?
4.ビジネスとして避けたいのは違法性と疑惑
5.cashのような現金化アプリで成功するには?
目次
1. 今までなかった現金化アプリ「cash」
cashの名前を聞いたことはあっても、具体的な使い方について知らない人もいるかもしれない。
そこで、はじめにcashとはどんなアプリなのか、使い方や特徴について触れておこう。
1-1. 売りたいものをその場で現金化できるアプリ
現金化アプリcashの一番の特徴は、アプリを使うだけでその場で簡単に査定額が出せるという点だ。
使い方としては、はじめに売りたいものの概要を入力していく。
例えばブランド名やシリーズ名、コンディションなどを入力するのだが、基本的には自己申告である。
次に現物をスマホのカメラで撮影し、そのまま送信する。
すると、その商品に対しての査定額が表示されるのだ。
さらに素晴らしいのは、引き続きその査定額を現金化して自分の口座に振り込まれるということである。
1-2. 商品の発送は2カ月の間に!キャンセルも可能!
cashで現金化したからには商品を実際に渡さなければならない。
ところが、商品の発送は2カ月先まで猶予がある。
しかし、その間に気が変わってしまったときにはキャンセルも可能なのだ。
15%のキャンセル料をプラスして返金すれば問題はない。
どこか質屋のようなシステムでもあり、「質屋アプリ」という言葉も生まれている。
ただし、実際にキャンセルをした人の割合は少なく、ほとんどの利用者はすぐに商品を発送しているという。
2. DMMに売却されたcash!その後の評判は?
実はDMMに売却されたcash。
売却後の評判はどうなのだろうか。
2-1. 一時はサービス停止に追い込まれたが無事に復活!
リリースされた直後からSNSで拡散され、あっというまに3億円以上ものお金が現金化されたが、すぐにサービス停止に追い込まれている。
サービス停止の原因は資金難によるもので、さらに商品が一気に発送されたことも原因だ。
宅配業者が間に合わないほどの量になり、さらに商品の到着後は仕分けが間に合わないという事態が発生したのである。
現在は1日の上限を全体で1000万円に設定し、他にもさまざまな点を改善してサービスを再開している。
2-3. DMMに売却され、使い勝手がよいという評価も
サービスが再開されてからはDMMに売却されているcashだが、その後も使い勝手などの評価は高い傾向がある。
ブランド数の多さに加え、査定の最低限度額を1000円に設定していることも評価を上げているポイントだろう。
ブランド品とはいえ、実際にリサイクルショップで引き取ってもらう場合、コンディションによっては値段がつかないということも多い。
その点、最低でも1000円では引き取ってもらえることを考えれば人気が出るのは当然だろう。
3. 実は危険? 現金化アプリcashのビジネスモデルとは?
現金化アプリとしてリリース後の反響が短期間で大きいcash。
実は危険な要素として、買い手が現れる前に現金化できる仕組みに対して“収益がどこで生み出せるのか”などの疑問も多いと言われているのだ。
3-1. なぜそんなに短時間で反響を呼んだのか?
現金化アプリcashは、リリースされてものの16時間でサービス停止になるほど反響を呼んだ。
その理由はSNSで拡散されたことだけではない。
一番の理由は「商品を渡す前に現金を手にできる」ということにある。
通常、不用品を売却する際にはもっと多くのステップが必要だ。
リサイクルショップを通す場合は査定に時間がかかるうえに承諾書など書類も必要である。
ヤフオクやメルカリのようなオークションサイトを利用する場合なら、まず買い手が現れないと現金は手に入らない。
cashはその手間を大きく短縮し、しかもスマホを操作するだけですぐに現金化できるという点が斬新だったのである。
3-2. 質屋に類似したシステムで違法疑惑も
cashは、商品を後から送るというシステムだが、すぐに送った場合でも実際に売却ルートに乗るまでには2カ月の猶予がある。
つまり、質流れと同じような性質があり、この点に違法性があるのではないかと疑問視されることもあった。
なぜなら通常、質屋を営む場合には許可が必要だからであり、貸金業法や出資法に抵触するのではないかと考えることができるからだ。
しかし、cashはあくまで古物商としての姿勢を貫いている。
そしてサービスを再開してからはキャンセルについて廃止し、質屋と混同されやすい部分を改善している。
3-3. 実は危険?実際には利益が出ない可能性
cashはアプリを使って査定額が出た後、一旦アプリウォレットに反映させる。
そのまま口座に移して現金化するかコンビニで現金を受け取るという方法もある。
いずれにしても手軽に現金を受け取れることに変わりはない。
査定の上限は2万円であり、実際に商品を送る人がほとんどではあるが、中には送らないという人もいる可能性も考えられるわけだ。
つまり、実は現金だけ渡してしまうという危険も十分あるシステムといえる。
また、商品が100%送られた場合でも、実際の商品が利益が出せるものであるかどうかは何ともいえないのである。
4. ビジネスとして避けたいのは違法性と疑惑
ビジネスを展開し続けるためには「違法性」の疑惑をつくらないことも大事だ。
違法性に関わるビジネスだと、顧客からの信頼も失う可能性があるなどのリスクが大きいのだ。
4-1. ビジネスで避けたいのは疑惑
SNSでの拡散は今や止められないものである。
cashがサービス停止になったきっかけもSNSの拡散だ。
サービス停止といっても利用者数が一気に莫大になるといううれしいものだったが、これが悪評や疑惑によるものだったらどうだろうか。
ちょっとの疑惑でも、ビジネスでは避けたいものである。
特に違法性を疑われてしまうと、場合によっては警察や国の機関が動くことにもなりかねない。
まずはそこをきちんと押さえることが重要である。
4-2. 質屋アプリという異名からの脱却
cashの良かった点といえば、当初の質屋アプリという異名からの脱却を図ったことだ。
「手法がまるで質屋ではないか?」という疑惑がかかってしまうと、貸金業法に抵触しているという疑いを持たれてしまう。
実際にcashの記事を見ると、その点を指摘する記述は多い。cashはサービスを再開するに当たって、質屋と混同されやすい部分について改善している。
例えば、商品の発送を2カ月としていたが、その後は2週間と訂正しているのその一つだ。
キャンセルの場合もキャンセル料を取らないことで、質屋のイメージから脱却を図っている。
4-3. 実際の質屋の仕組みとは?
質屋とは、江戸時代にはすでに庶民の間で利用されていた貸金業である。
利用者はお金になりそうな物をまず質屋に預け、それを担保にお金を借りる。
お金を返すときには利息も一緒に払い、預けた物も同時に引き取るという仕組みが一般的だ。
もしもお金が返せないときには預けた物はそのまま売却され、それで清算される。
質屋は現代も同じスタイルを貫いており、この流れが当初のcashに似ていると指摘されていた。
5. cashのような現金化アプリで成功するには?
まず利用ユーザーの心理を追求することが重要だろう。
5-1. すぐに現金化したいというニーズを満たす
現代では現金を得るための手段が多様化している。
クレジットカードやカードローンでのキャッシングより、いかにリスクを抱えずに現金を手にするか工夫している人が多い状況となっている。
cashの登場は、そんな現代人のニーズを満たしたことに成功の秘訣があったのだろう。
本人確認などの面倒な手間を省いたことも現代にうまくマッチしていたといえる。
できるだけ早く現金化し、しかもスマホで手軽にできるというニーズを満たすことが成功の要因となっている。
5-2. 買い取った商品の販売ルートの確立
利用者が多く評判がよいといっても、サービスを提供する側が利益を得られなければ意味がない。
すぐに資金不足に陥ってしまう。サービスを開始する前に、確実に利益に変えていくルートをあらかじめ確保しておくことが大切である。
cashの場合は主にブランド品であり、上限を2万円としているが、他のものを対象にしてもいいわけだ。
何を買い取るかでも変わってくるが、買い取るだけで損をしないよう、事前の準備が成功の鍵といえる。
6. まとめ
「cash」の具体的なサービス内容やビジネスモデルについて解説し、なぜ世間に注目され続けているのか5つの理由にふれた。
1.今までなかった現金化アプリ「cash」
2.DMMに売却されたcash! その後の評判は?
3.実は危険? 現金化アプリcashのビジネスモデルとは?
4.ビジネスとして避けたいのは違法性と疑惑
5.cashのような現金化アプリで成功するには?
もしも「cash」のような現金化アプリをリリースするのであれば、非常に参考になる事例であると言えるだろう。