Facebookは2017年に動画配信プラットフォーム「Facebook Watch」を発表し、投稿者に収益化の手段を与えた。
Facebookをよく利用している人にとっては気になる情報なのではないだろうか。そこで今回は、Facebook Watchを利用した収益化方法について解説する。守るべきルールについても説明しているため、参考にしていただきたい。
目次
1. Facebook Watchとは?
Facebook WatchはFacebookサービス内に設けられた動画配信サービスである。
Facebook Watchのサービスは、動画配信サービスの大手であるYouTubeをイメージすると分かりやすいだろう。
ジャンルはエンターテインメント・スポーツ・ニュースなどといった幅広いものが用意されており、自身で動画ジャンルを設定できる。
さらに、視聴者の好みに合わせて動画をおすすめしてくれる機能があり、視聴者はお気に入りの動画配信者を見つけたらフォローできる仕様となっているのだ。
Watchフィードに「ウォッチリスト」というものがあり、視聴者はフォローした配信者の動画をさかのぼってチェックできるようになっている。
観ない動画はリストから削除できる仕様になっているため、視聴者は自分だけの動画リストを作成できるのだ。
「後から見る」機能を使えば、今すぐに観られない動画でも後から観られるように工夫されている。
Facebook Watchは、ユーザーが動画に参加する場を積極的に提供している。
たとえば、「グループ」に属している複数の視聴者が動画の感想を言い合える場である「動画ウォッチパーティー」。
さらに、プレミア公開の動画や交流の場もあるため、ユーザーにとっては楽しく使える動画配信サービスとなることだろう。
YouTubeとの違いは、まさに視聴者参加型の場を多く提供していることではないだろうか。
しかし、動画配信において、YouTubeと比較してFacebook Watchが収益化しやすい点はあまり見受けられない。配信者はどのようにすればFacebook Watchで収益化を狙えるのだろうか。
2. Facebook Watch で収益化を狙え!その方法は?
ここでは、Facebook Watchで収益化を狙える方法について解説する。動画配信に興味のある方は参考にしていただきたい。
2-1. Facebook Watch での収益化方法
Facebook Watchでは、基本的に動画に広告を埋めることで収益を発生させるが、広告を埋めるにあたり必要となる条件があるのだ。広告を埋められるかどうかは自分のページの「利用資格」を確認すればよい。利用資格は以下の通り。
- Facebookの収益化対象規定に定める条件を満たし、それを維持する必要がある。
- フォロワーが10, 000人以上のページ(プロフィールは不可)から公開する必要がある。
- 過去60日間に、長さ3分以上の動画が1分以上再生された回数が30,000回以上ある必要がある。
- 18歳以上でなければならない。
配信した動画のインサイトを確認できるページ「クリエイタースタジオ」で利用資格があるかどうか確認できる。手順は以下の通り。
- クリエイタースタジオにログイン。
- [収益化]ボックスで[利用条件を確認]をクリック。
- 収益化対象規定でステータスを確認。
他には、投稿した動画を観ている層や再生回数などを確認できる「ページインサイト」でも利用資格があるかどうか確認できる。
- 確認したいページに移動する。
- ページ上部の「インサイト」タブを押下。
- 左側のメニューで「動画」を押下。
- 「CMの利用条件」の下にある「表示」を押下。
広告利用の資格が承認されなかった場合、再度試す前に実行してみるとよい手順がある。その手順について解説する。
2-2. ページのフォロワー数が10,000人に満たないケース
ページのフォロワー数が10,000人に満たない場合は、以下の手順を試してみてほしい。
- まずは毎週動画を観にくる視聴者の数を確認してほしい。
クリエイタースタジオの[ロイヤルティインサイト]タブで、毎週作成するコンテンツのリピート視聴者を確認できる仕組みになっている。
リピート視聴者が急激に増減している場合は、その原因であるコンテンツを確認しておこう。 - 動画を定期的に公開しよう。動画コンテンツを毎日、毎週のように定期的に公開すると、新しい動画を見に来るリピート視聴者が増えると期待できる。決まった時間に投稿すると、さらにリピートユーザーが増えるだろう。
- コメントや質問に対して丁寧に回答しよう。利用者のコメントや質問に回答すると、偶然動画を見た視聴者があなたのファンになる可能性がある。
視聴者のコメントは、新規コンテンツや新規テーマのアイデアを得るためにも重要となるため、こまめにチェックしてみてほしい。 - すべてのソーシャルチャネル上でコンテンツのリンクをシェアしてみよう。
コンテンツのリンクをシェアすることで、他のチャネルのファンの目に止まりやすくなることが期待できる。 - 検索でページを見つけやすくしてみよう。ページ名にファンがよく知っている名称やブランド名を含めると、興味を持っているユーザーが視聴してくれる可能性が高まる。
- 熱心なファンがいるコミュニティを徐々に作っていくこともオススメする。
Facebookでは、ユーザー同士で有意義なやり取りができ、さらに利用者が定期的に視聴するようなコンテンツを優先して表示する。 - 戦略的にコンテンツをシェアすることも大切だ。
コンテンツのシェア、グループの活用などによってページを見つけやすくすることで、コンテンツのファンを増やせるだろう。 - 毎週1回以上定期的に動画を投稿するクリエイターは、ファンの育成に成功しやすい傾向にある。
2-3. 長さ約3分の動画が1分以上再生された回数が30,000回に達していないケース
- 広告を考慮に入れてコンテンツを作成してみよう。
動画の開始後1分の時点に広告を挿入するなど、不自然でない区切りを設けて動画の始めのほうに広告を入れるとよい。 - 動画の開始時にすばやく視聴者の注目を集めることも大切だ。前置きを短くして本題に入るなど、視聴者がまた観たいと思える動画を作成する必要がある。
この手順を試しても認められない場合は、そもそも収益化の対象ユーザーとなっているかどうか確認してみてほしい。
広告利用の資格は一度認められても維持し続ける必要があるため、その条件を解説する。
2-4. 広告利用の資格を維持し続ける
広告利用の資格を維持し続けるには、以下のような基準を満たしている必要がある。
広告利用の申請には、あなたのページが以下の基準を満たしていなければならない。
- パートナー収益化ポリシーに準拠していること。
- 公開するページのフォロワーが10,000人以上であること。
- CMの利用申請をする前の60日間に、3分以上の動画の1分以上の再生数が30,000回以上あること。
広告利用の資格を維持し続けるには、まず60日以上動画投稿が途切れないという大前提がある。
Facebook Watchへのアクセスが途絶えると、収益化条件を満たしていても申請が通らない可能性が高まるため注意したい。
広告利用の資格をはく奪された場合は、再度申請する必要があり、初回申請時と同様の手続きを踏まなければならない。また、収益化するには守るべきポリシーがある。
2-5. Facebookのパートナー収益化ポリシーに則る
Facebook Watchに投稿した動画で収益を得るには、守らなければならない条件がある。準拠しなければならないFacebookのパートナー収益化ポリシーとは以下の通り。
- Facebookのコミュニティ規定に従っている
- コンテンツ収益化ポリシーに従っている
- 信頼できるコンテンツをシェアしている
- オリジナルコンテンツをシェアしている
- 本物のエンゲージメントを収益化している
- Facebookの支払い規約を遵守している
- Facebookのページ規約を遵守している
- プレゼンスを確立している
- 政治家と政府に関するFacebookのルールを遵守している
- 組織的な違反を行わない
動画に広告を埋めることで、各動画すべてのコンテンツの使用権限を持っていると確認したと見なされる。
上記のポリシーに違反している動画は、いくらFacebook Watchにアップロードしても収益の対象とならない点に注意が必要だ。
3. Facebook Watchの規則を守って楽しく収益化しよう
acebook Watchには、ユーザーの交流の場が用意されており、動画を楽しく観る工夫が施されている。
動画投稿で収益化する手段は広告利用に限られるが、条件を満たして申請すれば誰でも手軽に始められる点が魅力的だ。守るべきポリシーを遵守して、楽しく動画配信をしよう。