展示数50種類以上!世界一のクラゲ水族館に学ぶビジネスモデルを解説

5億年前に誕生したクラゲは、ほとんど進化しないまま現代まで生き延びる謎多き動物である。
しかし、水の中を優雅に浮遊する幻想的な風貌に魅了されて、クラゲを展示する水族館が世界中に増えつつあるのだ。

この記事では、クラゲの飼育量で世界一を誇る加茂水族館について解説する。

1. 加茂水族館とは

クラゲ水族館

加茂水族館

山形県鶴岡市に位置する加茂水族館は、日本海に面した水族館である。

世界一と称される理由は、他の水族館とは比べ物にならない50種類以上ものクラゲを保有していることと、世界に誇る直径5メートルにも及ぶ巨大な水槽がある点だ。

また、通常ではなかなか見られないクラゲの成長段階を観察できるコーナーや、クラゲの餌付けの解説が行われるバーカウンターなど、クラゲの見所がたくさん詰まった水族館に仕上げられているのだ。

さらに、加茂水族館はクラゲの展示だけでなく、アザラシやアシカ、ウミガメがプールで気持ちよく泳ぐ姿を見られる観覧スペースやショーもあり、子どもからお年寄りまで幅広い年代にフィットする水族館だといえる。

2. 加茂水族館館長の奥泉和也はどんな人?

廃館寸前だった加茂水族館を立て直したのが、現在の館長である奥泉和也さんだ。

1964年に山形県鶴岡市で生まれた奥泉和也は、海と釣りが好きな子どもで海の近くで仕事をしたいという想いからアシカの飼育員として、加茂水族館に入社した。

加茂水族館は1960年に開館し人気のある水族館のひとつだったが、1977年ごろから入館者が徐々に減少し始め、廃館の危機に陥ってしまうのである。
そんな水族館の経営が困難の中、当時アシカの飼育員をしていた奥泉和也さんは、サンゴの水槽にサカサクラゲがいるのを偶然発見する。

そして、そのサカサクラゲを水槽から取り出し飼育を始めたのだ。サカサクラゲが順調に成長したとき、奥泉和也さんのアイデアで水族館に展示することになった。
見事にサカサクラゲの展示は好評を博して、その後奥泉和也さんはクラゲ専任に任命された。

廃館の危機だった1997年ごろから本格的にクラゲの展示会を始め、その6年後にはその当時クラゲの種類を1番多く展示していたアメリカのモントレーベイ水族館を抜いて加茂水族館が世界一となったのだ。2012年には30種を展示してギネスに世界一を認定され、現在では50種類以上のクラゲを保有するクラゲ水族館となっている。

3. 加茂水族館が再起した理由

奥泉和也さんは、アシカの飼育員として入社しているので、クラゲに対して専門的な知識があったとは決していえない。
ただ、一般的な常識にとらわれずに偶然発見したクラゲの飼育を始め、長年失敗と改善を繰り返しながら独自の飼育方法を見出しのだ。

その根性が奥泉和也さんの1番の強みだといえるのではないだろうか。
ビジネスにおいて新しいことに挑戦するときは常に失敗がつきものである。

しかし、その失敗に対してどのように改善して前に進み続けられるかがビジネスを成功させる大きなポイントなのだ。

現代に至るまでの奥泉和也さんの行動とバイタリティーが、それを物語っているといえるだろう。

4. 加茂水族館の特徴

4-1. 世界一の種類を保有している

庄内沖に生息する淡水魚や海水魚も展示しているが、やはり最大の特徴はクラゲの種類が世界で1番多いということではないだろうか。
世界一という代名詞が付くだけで、人の興味を格段に引きつけることができるのだ。
さらに、クラゲドリームシアターと呼ばれる全長5メートルの水槽にミズクラゲを展示して、まるで自分も水の中にいるような空間を演出している。

4-2. 成長過程が観察できる

冒頭でも話したが加茂水族館には、クラゲの成長過程を段階別に分けて観察できるコーナーが設けられている。
これは、クラゲを飼育している加茂水族館だからこそ実現した展示方法だ。成長したクラゲを展示するだけでなく、育っていく生体も直接間近で見られるのが大きな特徴だといえる。

子どもにとっても勉強の場になっていることは間違いないだろう。

4-3. 人を楽しませる仕掛けがいっぱい

加茂水族館が再起を遂げた理由に、ほかの水族館では体験できない演出が随所に散りばめられていることが挙げられる。
たとえば、クラゲを手に乗せているような写真が撮れたり、クラゲが発光する姿が見られたりなど、さまざまな仕掛けが館内に溢れているのだ。

また、加茂水族館には鶴岡市クラゲ研究所が併設されているため、今後も新しい演出が続々と登場することが予測される。

4-4. 子どもたちの心を掴むショータイム

加茂水族館は、クラゲの展示だけがメインではない。どの水族館でも人気のあるアシカやアザラシのショータイムも開催されている。

そのほかにも、海岸沿いに建てられた立地を生かして自然に飛んでくるウミネコの餌付けをする時間があり、飼育員と一緒に餌やりを体験することができる。
ウミネコの餌付けは加茂水族館ならではのショーで、これを楽しみに来館する人も多い

5. 諦めない姿勢と行動力こそがビジネスを成功させるカギ!

奥泉和也さんは諦めない姿勢と行動力で、廃館に追い込まれた加茂水族館の危機を救った。
これはビジネスにおいてとても基本的なことだが、できていない人も多いのではないだろうか。

ビジネスを成功させるには、まず行動して失敗したら修正と改善を繰り返し、そして継続していくことがもっとも重要なことだといえるだろう。

  
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