オフライン版のアフィリエイト!? SCOUTERが提案する新しいビジネスモデル

転職希望者を紹介するプラットフォームであるSCOUTER。

ネットワークが普及した現代では、次々に新たなビジネスモデルが誕生している。
そのなかでも、SCOUTERはこれまでになかったポイントに着目したビジネスモデルを採用していることで注目を集めているサービスだ。

この記事では、起業家やビジネスに興味のある人に向けて、SCOUTERのビジネスモデルを中心に紹介していく。 

1. SCOUTERのサービス概要とターゲット層について

SCOUTER

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SCOUTERのビジネスモデルについて知るためには、まずサービス概要やターゲット層について理解しておくべきだろう。そこで、この段落ではSCOUTERが提供するサービスの概要やターゲット層について紹介する。

1-1 サービス概要

SCOUTERのサービスを端的に表現すると「転職希望者を紹介するプラットフォーム」である。

ユーザーは、SCOUTERが提供するプラットフォームを利用して、身の回りの友人や知人(タレントと呼ぶ)などの人材を募集している企業に紹介することが可能だ。

ユーザーとして登録するためには、事前に審査に通過することが条件で、無事に審査に通過した場合は「スカウター」という呼称で呼ばれるようになる。

紹介できる求人は、SCOUTER上に掲載されており、タレントの能力や資格といった条件に合った求人を検索することが可能だ。

タレントがSCOUTERにエントリーした場合、スカウターは企業への推薦文を書くことができる。
その後、無事にタレントの就職が決まった場合は、スカウターとタレントの両者に対してお祝い金が支給される仕組みだ。そのため、スカウターの主な利用目的は副収入を得ることである。

起業が望む条件に合致した人材を紹介すればするほど、報酬を得られる仕組みだ。

スカウターは、審査に通過すれば特別な資格は必要なく、すぐに活動することができる。

その手軽さによって急速に広がりつつあるサービスで、2019年4月時点では2000名以上のスカウターが在籍して実際に活動している。

1-2 ターゲット層について

スカウターとして登録するためには、特別な資格や能力は必要ないうえ、これまでに働いてきた業界や業種も問われることはない。

審査に通過し、やる気さえあれば誰でもスカウターとして活動することができる。

実際に20~50代という幅広い年齢層のスカウターが活動しているのだ。

ただし、これまで転職の相談に乗ったことがない人がいきなりスカウターをやるというのは難しい場合もあるだろう。
そのため、基本的なターゲット層としては、「これまでに個人的に転職の相談に乗った経験のある人」や「すでに人脈を築いていてビジネスに活かしたいと考えている人」だといえる。

2. SCOUTERの目指す価値観

SCOUTERのビジネスモデルを理解するためには、目指している価値観についても理解を深めておく必要がある。この段落ではSCOUTERが目指す価値観のうち、特に重要な2つについて紹介する。

2-1 SCOUTERの目指す価値観その1:プロダクト愛

SCOUTERは、人にしかできないサービスの価値を最大化することも目的としている。

実際の利用にあたっては、ネットワークなどのテクノロジーに頼る部分もあるが、それはあくまでも人が提供するサービスを補完するものという位置付けだ。

SCOUTERの利用を通してさまざまな人たちを幸せにすることを理念としており、そのためにプロダクトの開発に力を注いでいる。「プロダクトの成長なくしては会社も成長しない」という考え方をしているのが特徴だ。

2-2 SCOUTERの目指す価値観その2:メンバーの多様性

SCOUTERは2016年4月に始まった比較的新しいサービスなので、社員にはさまざまなメンバーが在籍している。

創業時から在籍しているメンバーはもちろん、即戦力として役立つ人材業界経験のある中途採用で入社したメンバーまで、バックボーンは人それぞれだ。

いろいろな価値観を持つメンバーがお互いを尊重しあいながら、1つのプロジェクトに協力して立ち向かうことで素晴らしいサービスが生まれると信じて活動している。

3. SCOUTERのビジネスモデル

SCOUTE-business

 

SCOUTERはどのようにして収益を上げる構造になっているのだろうか。この段落では、SCOUTERのビジネスモデルの詳細について解説する。

3-1 サービス利用の流れとスカウターやタレントが受け取る報酬について

SCOUTERは、人材を募集する企業の条件に合致した人材をスカウターが見つけて紹介することに付加価値を与えるサービスだ。

スカウターは、運営に申請して審査に通過すれば誰でも活動できる。

スカウターになった後は、転職を希望しているタレントに適した求人が見つかればURLを送って紹介し、応募してもらう流れだ。スカウターが推薦した企業に転職が決まれば年収の5%が支払われるほか、相談に乗っている時間は時給として1000円が支払われる。

タレントの転職先が決まらなくても時給を受け取れるのはスカウターにとってのメリットだ。

また、転職先が決まった場合はタレントにも同様に初年度年収の5%が支払われるのが特徴だ。

3-2 SCOUTERの受け取る報酬

SCOUTER側は、タレントの転職先での初年度年収の30%を手数料として請求するビジネスモデルになっている。

その30%のなかから、転職が決まった場合にスカウターとタレントに支払う5%の報酬や相談に乗った時間に応じて時給1000円を支払う仕組みだ。

そのため、プラットフォームを提供するSCOUTERの取り分は実質的に20%以下になるだろう。

たとえば、タレントの転職先での初年度年収が500万円、相談に費やした時間が10時間のケースを考えてみよう。

すると、スカウターに支払う報酬は
「500万円×5%+10(時間)×1000円=26万円」

タレントに支払う報酬は
「500万円×5%=25万円」で、合計51万円だ。

SCOUTERが受け取る報酬は「500万円×30%=150万円」だが、支払う報酬を差し引くと実質的には99万円を受け取ることになる。

4. 会社とスカウターが雇用契約を結ぶことがポイント

SCOUTERは、ネットワークを効率的に使って、これまでになかったサービスを提供するビジネスモデルである。

しかし、新しいビジネスモデルを構築するにあたっては法令に気を付けなくてはいけない。

なぜなら、新しいビジネスモデルが古い法令に抵触する可能性があるからだ。

実際にSCOUTERのビジネスを展開するにあたって、ある法令がハードルになったケースがある。SCOUTERは、どのようにして問題を解決したのだろうか。

4-1 雇用契約を結ぶことで免許不要

SCOUTERの特徴は、「誰でもヘッドハンターになれる」ということをテーマにしている点だ。

本来、人材紹介をするためには個人であっても免許を取得しなければいけない。

しかし、SCOUTERは会社として有料職業紹介免許を取得し、スカウターを従業員として扱うことでこの問題をクリアしている。

職業紹介という職業上、完全成果報酬型を採用している企業が多いのもかかわらず、SCOUTERが時給を支払うのは職業安定法の問題で雇用契約を結ぶ形にせざるを得ないからだ。

注意しなければいけないのは、雇用契約ではなく業務委託契約を結んだ場合も法令違反に該当する可能性があるということだろう。

業務委託契約を結んだ場合は、職業安定法の「名義貸しの禁止」に抵触する可能性があるからだ。

同じようなビジネスモデルの構築を検討しているのであれば、気を付けておきたい事項だといえる。

5. SCOUTERはアフィリエイトのオフライン版?

SCOUTERのビジネスモデルの特徴を一言でいうと「アフィリエイトのオフライン版」ということもできる。この段落では、その意味について解説していく。

5-1 アフィリエイトのオフライン版という意味

SCOUTERは、求人を募集している企業に人材を紹介するサービスだ。

現代では、ネットワークの進化によってさまざまな点が効率化されているが、転職という人生において大きな問題ではAIやコンピューターでは対処できない部分があるのも事実だろう。そこで、大切になってくるのが人対人のネットワークを構築するサービスである。

アフィリエイトは、「商品を販売したい企業」「商品を購入したい消費者」を結びつけて紹介料を得るシステムだ。

前者を「求人を募集している企業」、後者を「転職を希望する人」に置き換えれば、SCOUTERはアフィリエイトのオンライン版だということがよくわかるだろう。

5-2 新しいビジネスモデルを構築する意義

SCOUTERは、人材紹介サービスの先駆け的な存在であるが、ネットワークが発達した現代では新しいビジネスモデルはすぐに真似をされるのも事実だ。

たとえば、即時買取アプリの王道である「CASH」が広まったわずか5カ月後には、メルカリが同様のビジネスモデルを構築して参入している。

SCOUTERもこれまでにクラウドソーシングサイトであるクラウドサービスが始めた「Crowd Hunting」(2017年7月末で終了)という人材紹介サービスに影響を受けたこともあるのは事実だ。

しかし、実際に生き残っているのはいずれの場合も先駆けの企業である。

それだけ新しいビジネスモデルを構築して、ユーザーを確保することのメリットは大きいといえるだろう。

ネットワークが進化している現代からこそ、人対人を重視するビジネスモデルには新たな付加価値が生まれているといえ、今後に注目していきたい業界の一つである。

6. SCOUTERのビジネスモデルのポイントは人対人

SCOUTERは、転職したい人を手助けして、求人を募集する企業から得られる紹介料で運営するサービスだ。

ビジネスモデルとしては、アフィリエイトのオンライン版ということもできる。

ネットワークが進化している現代だからこそ、SCOUTERのようなサービスは今後発展していく可能性があるだろう。

  
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