家電業界が震撼!社員1名のベンチャー企業「upq」のビジネスモデル

今やupqの製品は、大手家電量販店やオンラインショッピングサイトで購入できる。
しかし、もしこの製品を作っているのがたった一人の人間だといわれたら信じられるだろうか。

しかも社長であるその人物が、機械音痴の若い女性だと聞いたら。
ここでは、upqのビジネスモデルや強みなどを紹介する。

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わずか2カ月で24製品!upqのビジネスモデル

株式会社upqは日本で家電製品などを企画·販売するベンチャー企業だ。
upqは「アップキュー」と読む。ここではupqがどのような会社なのか、そのビジネスモデルなどを紹介する。

upqはこんな会社

upqは2015年、創業からわずか2カ月で家電を全17種、24製品をリリースした。
このときには、発表会直後に注文が殺到し、2週間で販売計画の3~4カ月分の売上げのうち、7割を達成したという。

これだけでも驚きのベンチャー会社だが、社員は社長の1名のみ、そして社長は若い女性である中澤優子氏だったことから、日本の家電業界はさらに度胆を抜かれた。

また、その容姿から「ハードウェアスタートアップに天使降臨」などとエンドユーザーも巻き込んでの大騒ぎとなった。
あのホリエモンのネット番組に登場したこともある。

2015年7月1日創業、会社の所在地は東京の秋葉原だ。
ホームページには「専任スタッフがいないため、アポイントなしの来訪はお控えください」との旨が記述されている。

これだけ有名になった後も、社員は募集しておらず、出荷業務補助のスタッフを探しているだけのようだ。

取引先はビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機など、家電量販店の大手がズラリと並ぶ。
蔦屋家電やAmazonでもupqの製品が扱われている。

upqのビジネスモデル

upqの扱う製品は幅広い。USB電源からチャージでき、折りたためる電動自動車、4Kディスプレイ、スマホなどだ。

充電機能付きバック、ガラス製のおしゃれなパソコン用キーボードなども販売されている。
upqのビジネスモデルは、家電メーカーなどと同じように、これらを生産して販売することでマネタイズをすることだ。しかし、その過程はまったく違う。

中澤氏の最も重要な仕事は、製品のコンセプトやデザインを考える商品企画だ。
そして、その企画をもとに製品設計をする業務は「Cerevo」や海外のメーカーなどに委託する。

たとえば、製品のサイズや形が技術的に可能か、安全性に問題がないかどうか、などは他の会社のエンジニアに協力してもらう。

製造も外部メーカーだ。
したがって、生産設備をもたないし、そのうえ自社倉庫すらない。販売先も提携した家電量販店などだ。

開発、製造、販売の各工程で組む企業は、製品によって変わるという。
つまり、upqの利益の源は、極論すればただひとつ、中澤氏のクリエイティブな発想にあるといってもよい。

もちろん、エンジニアとの打ち合わせや営業業務もするが、本質的には発明家のように、アイデアを売って経営を成り立たせていることになる。

ものづくりがしたかった!upq創設秘話

2カ月で家電を24製品リリースして家電業界を驚愕させたupq。その社長の中澤優子氏は普通の文系女子であったという。
そんな彼女が、どのような道をたどってupqを創設したのか紹介する。

ものづくりがしたい機械音痴

カシオの社員だった中澤氏は電気や機械に関して、特別な知識はまったくなかった。
したがって、ものづくりに関わろうと大学2年生のときからはじめた就職活動では、片っ端から落とされ続けた。

唯一「面白そうだから採用」といってくれたのがカシオだったという。
一方で、中澤氏は職場のほとんどを占めていた40~50歳代の技術者にはない、エンドユーザーの視点を持っていた。

仕様書を見た瞬間に、在庫であふれかえる状況が手に取るようにわかったという。
エンドユーザーとカシオの開発現場には世代間ギャップがあり、中身がよくても外見がからっきしダメだったのである。

しかし、そのようなカシオも自撮りが上手にできる「美顔撮り」機能を搭載した携帯電話などでユーザーを獲得している。

そこで、中澤氏はアイデアが人を感動させる、そして売れるという、ものづくりの真髄を学んだという。

だが、時代の変化は着実に来ていた。グローバル化の流れの中、カシオは携帯電話市場から撤退。ものづくりができなくなった多くのエンジニア、そして中澤氏はカシオを去った。

退社後は起業家に転身

カシオを退社した中澤氏は、フリーランスの商品企画コンサルタントとして、半年ほど活動したという。カシオから学んだ、ものづくりの経験を生かしたのだ。
その後、中澤氏は「CAFE by PREGO」というカフェを秋葉原にオープンする。

きっかけは転職活動が上手くゆかず、落ち込んだ仲間が集まっていたのが秋葉原だったからだという。仲間が集まれる場をつくりたいという思いと、まったく違う分野で元気に働く姿を見せて皆を励ましたい気持ちがあったという。

中澤氏はカフェ経営においても、ものづくりの本質を生かす。
「スマッシュケーキ」と呼ばれる1歳の誕生日用のケーキを売り出したのだ。

子どもが「壊しながら食べる」というこのケーキは、SNSで人気が拡散した。
なんと、このカフェも1カ月で立ち上げたというから、その行動力には驚くばかりだ。

カフェの成功の中、かつてのカシオの仲間から、中澤氏は耳よりな情報を聞く。
「ハッカソン」というものづくりのコンテストのようなものがあり、それが最近非常に盛り上がっているというのだ。

なんでも、3Dプリンターなどの技術の進化により、プログラミングなど専門知識がなくても、つくる場が与えられているという。

それを語る仲間の輝く目を見た中澤氏は、ものづくりの場が変わっていることを直感、ハッカソンへの参加を決意する。そこでIoTの弁当箱「X Ben(エックス・ベン)」を開発した。これがきっかけとなり、もう一度電化製品への思いが高まり、upqを創設する。

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upqの強みは「トレンド·スピーディ·リーズナブル」

upqの主な強みはトレンド·スピーディ·リーズナブルの3点だ。

トレンドを追い続ける

upqの製品一覧を目にすれば、そのデザイン性の高さと遊び心に購買欲をそそられる。
そして、若者の生活スタイルに密着していることもわかる。

たとえば、24製品を一気に発表した際は、すべての製品にブルー·バイ·グリーンを使った。

それが2015年夏の流行色だったからだ。したがって、時期が変われば色も当然変える。エンドユーザーのトレンドに敏感なのは、upqの強みだ。

スピーディこそ命

短いスパンで製品を発表するのも、upqの強みである。
なぜ、このようなことが可能かというと、無駄な待ち時間がほぼ無いからだと中澤氏はいう。

大手メーカーでは企画書ひとつをとっても、組織系統に沿って上げていき、長時間の会議が何度も繰り返される。

upqの場合は、社員は中澤氏1名なので、意見の相違がない。こういうものを作りたいと決心すれば、エンジニアや海外工場などに出向き、問題なければ生産をスタートするのだ。

安さも追求

大手家電メーカー同士のスペック競争にわれ関せず、というのもupqの強みだ。
同社のメーカー希望小売価格が1万5000円を切るスマホ、おしゃれな格安家電などはとても人気がある。

これはカシオ時代の苦い経験が元になっている。
いくらスペックがよくても、価格とのバランスが悪ければ買ってもらえない、というジレンマをいつも感じていた。

エンドユーザーの視点に立ってこそ、魅力的な製品をリリースできるのだ、という考えがupqの根底にある。

upqの弱点とは

彼女が企画する家電作りに、問題はないのだろうか。
機械音痴だった人の作る家電に、不信感を感じる人もいるかもしれない。

スマホの焼損事故で炎上

upqにも弱点はある。それが如実に表れたのが「UPQ Phone A01X」の焼損事故だ。
バッテリーに問題があり、熱によってケースが溶けてしまったのだ。

その少し前には、技術基準適合証明の登録間違えから、通話機能が使えないということもあった。
ディスプレー製品においては3機種でスペックの誤表記がみつかった。

120Hzと表記していたが、販売後にスローモーションカメラで確認したところ、60Hzだったのだ。

この場合は自主的に表記の不備を届け出た。
一概には言えないが、スタッフの数と専門性を持った人材が不足していると、感じる人は多いのではないだろうか。

家電ベンチャー企業は無理なのか

こうした一連の問題では、とくにスマホの焼損事故が叩かれた。
1人で家電メーカーをするのは無理がある、などと安全性や信頼性に疑問符が付けられたのだ。

実際、もし扱っていた商品がスマホだけだったら、会社はつぶれていたと中澤氏は語っている。

ただし、反論もある。
中澤氏によると、形のうえで社員は1名だが、日本国内に5~6人の業務委託をしているスタッフがおり、中国国内にもupqの製品を担当する固定メンバーがいるというのだ。

フットワークの軽さを最大限生かすなら、確かに、このような会社運営がベストともいえる。

トレンド·スピーディ·リーズナブルが強みのupqは、結局のところ、大手家電メーカーのスペック争いを、別のフィールドでしているにすぎないという意見もある。

upqの理念はどのようなところにあるのだろうか。

ビジネスからは一定の距離を保つ

upqは「生活にアクセントと遊び心を」というコンセプトを広告に掲げたことがあるが、upqの理念はこれに含まれているといえるだろう。

24製品を製作、販売して成功を収めたときも、すべてをビジネスのためにしたわけではないという。
そのときは、いかに大手家電メーカーがスペックや価格を重視して、ものづくりの本質から離れているかを提示したかったという。

確かに、upqの製品には、価格やスペックとは別のコンセプトが必ずある。

upqの格安スマホが人気の理由は価格ではなく、「安くてもおしゃれで個性的なスマホが欲しい」というニーズを上手にすくい上げたからだろう。

モバイルeバイク「UPQ BIKE me01」が魅力的なのはスペックに裏付けられた利便性ではなく、街でこれに乗ったスタイリッシュな自分、といったイメージを引き出すからかもしれない。

逆説的にいえば、ものづくりの本質はモノではなくココロを創り出すことなのだ。
中澤氏は「うまくはいえないが、スペック·価格競争と違うことを、製品を発表していくうちに感じてもらえるはず」と語っている。今後の製品リリースに期待したい。

新たな時代のものづくり!upqの今後に期待

商品企画をメインとし、エンジニア、生産設備、店舗、自社倉庫などは持たないという、新時代のものづくりで家電業界を驚愕させたのが、upqだ。

ものづくりに対する熱い情熱、そして抜群のフットワークとセンスで疾走し続けるupqに、今後も期待したい。

 

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