企業におけるメルマガの重要性とは?顧客への影響や企業の事例を紹介

ビジネスを活性化させるために、多くの企業が取り入れている手法が「メルマガ」だ。メルマガを活用すると、企業にとってどのようなメリットがあるのだろうか。

この記事では、メルマガの概要やビジネスモデル、また顧客への影響や企業の事例について紹介する。

メールを配信する

1. メルマガとは?ビジネスモデルについて

ビジネスシーンで多く活用されている「メルマガ」とはどのようなものなのか、概要・ビジネスモデル・今後の課題について、それぞれ見ていこう。

1-1. メルマガの概要

メルマガは「メールマガジン」の略称であり、企業などが顧客に対して一斉にメール配信を行うものを指す。メルマガは自ら購読を希望し、登録をした顧客に対して送るのが一般的だ。

そのため、どの人がどのような商品・サービスに対して興味を持っているのかわからない状態で、メールを送れることが特徴である。たとえ一斉送信をしたものであっても、顧客のそれぞれのポストに、きちんと情報を届けられるのがメルマガのメリットだ。

企業が主体となり、工夫次第でさまざまな使い方ができるマーケティングツールとして支持されている。

1-2. ビジネスモデル

メルマガは柔軟性の高いツールとして、幅広いシーンで使われている。メルマガのビジネスモデルは、基本的に「無料型」と「有料型」の2種類だ。無料型と有料型には以下のような違いが見られる。

・ 無料型

無料型は「読者数の確保」や「商品紹介などによって収益を得る」ことを、主な目的にしている。無料型は購読者を獲得しやすい一方で、有料商品・サービスの購入を促すことは難しい傾向にあるのが特徴だ。

購入を促すためには、メルマガの内容を工夫したり仕掛け作りを行ったりすることが重要となる。

・ 有料型

有料型はメルマガ自体を有料化し、収益を得ることが主な目的だ。1カ月いくら、1通いくらというように、購読料をそのまま収益にすることができる。

ただし、このようなメルマガそのものを商品化して顧客に提供するスタイルは、基本的に難易度が高いと言える。よほど知名度のある人物だったり、読者にとって有益な情報だったりしないと、購読者を増やすのは難しいだろう。

1-3. 今後の課題

メルマガはただ「定期的に配信するだけで良い」と考える人もいるだろう。しかし、何の工夫もなく定期配信するだけでは、十分なマーケティングが行えていない可能性がある。

メールマーケティングで成果を生み出すためには「顧客を知る」ことに重点を置くのが肝心だ。まずは顧客のことを知り、どのような情報・商品・サービスを求めているのか、具体的に分析する必要がある。

メルマガを通じてどのようなアプローチを行うべきなのか、きちんと考えることが企業の課題であり、収益を生むためのポイントとなるだろう。

2. メルマガによる顧客への影響

顧客カードを持つ手

メルマガによる顧客への影響には、以下のようなものが挙げられる。

2-1. 顧客の興味を引き出す

基本的に、メルマガは顧客が自ら希望して受け取るものだ。もともと関心のあるジャンルについての情報を定期的に受け取ることで、顧客の関心をより引き出しやすくなるというメリットがある。

2-2. 商品・サービスへの購買意欲を高められる

顧客が何らかの商品やサービスの購入・利用を検討する際に、必要になるのが「情報」だ。情報を定期的に配信すると、顧客は理解が深まり、そのなかから商品やサービスを選びやすくなる。

その「選びやすさ」が「自分が求めているもの」だという感覚になり、購買意欲を高められるのだ。

2-3. 顧客と企業のつながりを強められる

メルマガで定期的にコミュニケーションを取ることで、顧客と企業とのつながりを強められるのがメリットだ。

自社の商品・サービスについて情報を配信することで「特別感」を得られる顧客も多く見られる。すると「この企業の商品やサービスを選ぼう」という意識が強まり、いわゆる「自社のファン」を作りやすくなる効果を見込める。

3. 読まれるメルマガの特徴と基本的な戦略

戦略について考える男性

メルマガ配信を行うにあたり、気を付けなければならないのが「開封率」だ。メルマガを送っても、必ずしも顧客に読んでもらえるとは限らない。

むしろ、多数の企業のメルマガに登録している顧客の場合、メールがどんどんたまり、開封してもらうことが難しいケースもあるだろう。

このような状況でもメルマガを読んでもらうためには、さまざまな工夫を行う必要がある。読まれるメルマガの特徴や基本的な戦略は以下の通りだ。

3-1. 読者にとって価値がある内容

読まれるメルマガは「顧客にとって読む価値がある」内容になっているのが特徴だ。メルマガはどうしても企業目線で作られることが多い。そのため、広告やサービスの案内ばかりを盛り込んだメールを送ってしまいがちだ。

しかし、このような企業本位のメルマガは、顧客にとって「必要のない情報」「うっとうしい」と思われてしまうことがあるため、気をつける必要がある。顧客が「読みたい」と思えるような情報提供を心がけるのが大切だ。

3-2. 企業と顧客のコミュニケーションが取れる

そもそもメールとは、双方のやり取りを前提としたコミュニケーションツールである。読まれるメルマガは、この「コミュニケーションの要素をうまく活用」しているのが特徴だ。

不特定多数の人に一斉送信しているメルマガは、顧客にとって特別感を得にくいものだ。そこで、企業から顧客に向けてメールを送るという一方通行のやり取りにしないためにも「アンケート」などを盛り込むと良いだろう。

たとえば、メルマガ内で自社の商品などをいくつか紹介し、どの商品に魅力を感じたのか、ワンクリック形式で顧客に投票してもらうという具合だ。このように、返信やリアクションを積極的に求めることによって、顧客を巻き込んだプロモーションを行える。

3-3. 内容は1つに絞る

読まれやすいメルマガには「内容が1つに絞られている」という特徴が見られる。顧客に伝えたいことが多いと、たくさんの情報を1つのメールに盛り込みすぎてしまうケースも多い。

しかし、1つのメール内にいくつもの情報があると、わかりにくくなったり、顧客を混乱させてしまったりする原因になり得る。メルマガで伝える内容は、1つに絞るのが基本だ。情報を厳選し、読者に伝わりやすい構成を心がけよう。

3-4. 顧客に合わせた内容

メルマガは一斉送信できるのがメリットである。とはいえ、顧客全員に同じ内容のメルマガを送るのは、避けたほうが無難だ。読まれるメルマガは「顧客の属性に合わせて」配信しているのが特徴だ。

顧客の年齢・性別・職業などの情報を分析し、カテゴリー分けしておくと良いだろう。その属性ごとに求められる情報を提供するのがポイントとなる。

また、配信形式や受信頻度などを顧客自身で設定できるようにしておくのも良い方法と言える。顧客のライフスタイルに合わせた配信を意識することで、よりファンを獲得しやすくなるだろう。

4. 読まれないメルマガの特徴と対策

読まれるメルマガだけではなく、読まれないメルマガの特徴も知っておくのが重要だ。読まれないメルマガの特徴とその対策には、以下のようなものが挙げられる。

4-1. 内容が長すぎる

どんなに役に立つメルマガであっても、内容が長すぎると敬遠されてしまう原因につながる。メルマガは時間の空いたとき、気軽に読めるくらいのボリュームを意識するのが大切だ。

流し読みでも大体の内容を把握できるような、わかりやすくシンプルなものに仕上げよう。

4-2. 個性がない

個性のないメルマガは、顧客に飽きられてしまう大きな要因となる。数あるなかから自社のメルマガに目を通してもらうためには、個性を出して差別化を図る必要があるだろう。

個性的なメルマガは「読む」こと自体に価値を見いだす顧客も多く、ファンを獲得しやすいのだ。企業のブランディングにもつなげられるため、その企業ならではの個性を盛り込むのが肝心だ。

5. 企業による人気メルマガの事例

クオリティの高いメルマガを作成するには、事例を参考にするのも良い方法と言える。人気のメルマガと企業の事例について見ていこう。

5-1. HMV

HMVは音楽・映像ソフトなどを販売している企業だ。主に、キャンペーンや新譜に関する情報や、来店の頻度が下がっている顧客に向けてリテンションメールなどを配信している。

いくつものメルマガを使い分けて配信し、店舗・オンラインでの集客を数倍に伸ばした実績がある。

5-2. PRTIMES

PRTIMESは主にプレスリリースの配信をしている会社で、顧客のターゲット層を絞り込んでメルマガ配信を行っているのが特徴だ。

ターゲットは大きく「メディア関係者」と「一般ユーザー」に分けられる。メディア関係者にはメルマガ限定のプレスリリース、一般ユーザーには公開配信情報を提供するスタイルだ。この戦略によって、国内での高いシェアを維持している。

5-3. LIG

LIGは主にWeb制作を行っている会社だ。記事遷移率の低さに悩みを抱えており、タイトルや配信時間の変更、さらに遷移先記事数を減らすなどの工夫を行った。

すると、記事遷移率が約2倍になったというデータがある。

5-4. TABILABO

TABILABOはNEWSTANDARD株式会社が運営する、世界で起こっている情報を提供するマガジンサイトだ。毎日決まった時刻に人気の記事を紹介するなどのメルマガ戦略を行っている。

この戦略によって、継続的なユーザー確保につなげられているのだ。また、メルマガ読者限定特典として、プレゼント企画などを行っている。

ユーザーに「メルマガを読みたい」と思わせる仕掛けを多く盛り込んでいるのが特徴だ。

5-5. SEOHACKS

SEOHACKSはナイル株式会社が運営するサイトで、主にサイト運用やコンテンツマーケティングに関するノウハウをメルマガで提供している。

手軽なステップでメルマガ登録を済ませられ、SEOに関心を持つ潜在顧客へ向けて、効果的なアプローチを実施しているのが特徴だ。

6. ポイントを押さえて顧客に喜ばれるメルマガを作成しよう!

顧客に喜ばれるメルマガを作成するには、ユーザーの視点に立って内容を考えるのがポイントとなる。読まれるメルマガと読まれないメルマガの違いをきちんと理解したうえで、顧客にとって有益な情報を盛り込むのが肝心だ。

作成時のポイントや企業の事例を参考に、オリジナリティのあるメルマガを作成してみてはいかがだろうか。

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