【日本版ブラックフライデー】米国を目指した年末商戦の5つの起爆剤

毎年11月になると、「ブラックフライデー」と称して多くの小売店がセールを開催する。

なぜこの時期に一斉にセールが行われるのか疑問に思う人もいるだろう。

そこで、ブラックフライデーの由来や日本における状況、ブラックフライデーを活用して売り上げを伸ばすための考え方などについて紹介する。

1.ブラックフライデーとは
2.ブラックフライデーは日本に定着するか
3.勢いを失いつつあるブラックフライデー
4.サイバーマンデーの登場
5.ブラックフライデーで売り上げを伸ばすには

知ればアメリカのような「ブラックフライデー」が日本でも定着させるための、ヒントになるかもしれない。

1. ブラックフライデーとは

ブラックフライデー

米国には、毎年11月の第4木曜日に「感謝祭」と呼ばれる大きな祝日がある。
その翌日の金曜日に、小売店などが一斉にセールを開催するのがブラックフライデーだ。

「ブラック」という言葉は、もともとは道路が買い物客でごった返す様子を「真っ黒だ」と表したものだったが、今では「どの店も黒字になる」という意味だとされている。

1-1. 米国のブラックフライデー

ブラックフライデーは、祝日ではないが米国では休暇になることが多い。
そのため、感謝祭の木曜日から週末にかけては、実質的に連休となっている。

日本人が正月に福袋を買い求めたくなるのに似た、お祭り気分が漂うホリデーだ。

また、感謝祭の終わりは、小売店にとってクリスマスに向けた年末商戦の幕開けを意味する。
顧客の購買意欲が高まるブラックフライデーにセールを行えば、家電や玩具といったプレゼント向け商品が飛ぶように売れるというわけだ。

消費そのものが増えることもあり、プレゼント向けではない商品を扱う小売店がこの時期にセールを開催することも多い。

1-2. 日本のブラックフライデー

ブラックフライデーにあたるものが日本にはじめて登場したのは、2016年だといわれている。

この年、大手ショッピングモールのイオンが、ほぼすべての店舗で大規模な値下げを実施したのだ。

年末商戦に向けての消費喚起を狙ったもので、家電などを半額以下で販売するというインパクトの強い内容だった。

その後はイトーヨーカドーやユニクロなど、大手小売店を中心にブラックフライデーのセールがたびたび開催されるようになり、消費者の認知も年々高まっている。

2. ブラックフライデーは日本に定着するか

日本におけるブラックフライデーは、米国から形だけを「輸入」したものだ。
大規模なセールを行うという点は同じだが、感謝祭というイベントとの結びつきは日本には存在しない。

そのため、日本におけるブラックフライデーは、米国に比べて存在感の薄いものになっているのが実情だ。

2-1. 消費者にとってのブラックフライデー

米国では、感謝祭からホリデーシーズンがはじまるが、日本におけるホリデーは年末年始が中心だ。

日本人にとってブラックフライデーは、ボーナス前の財布の紐がかたい時期にあたる。

そのため、お祭り気分でブラックフライデーの買い物を楽しもうという消費者は多くない。

なぜこの時期にセールを行うのかがピンとこないばかりか、「単なる在庫処分なのでは」という見方をされることもある。

イベントのひとつとして認識はされているものの、ブラックフライデーそのものへの信頼は今ひとつといったところだろう。

2-2. 企業にとってのブラックフライデー

ブラックフライデーの時期には、日本では年末商戦を控えて消費が少なくなる傾向がある。
そのため、この時期に売り上げを伸ばしたいと考える企業は多い。

しかし、ブラックフライデーを目当てにした買い物客はまだまだ少ないのが現状だ。
大規模なセールなどによってイベントとしての認知度を向上する努力が行われているが、これから定着していくかどうかという点については未知数だ。

3. 勢いを失いつつあるブラックフライデー

日本では未だ定着したとはいえないブラックフライデーだが、米国ではすでに「どの店も黒字になる」とはいえない状況になりつつある。

その背景となっているのは、急速に普及・拡大を続けるオンラインショップの存在だ。

オンラインショップでは、インターネット環境さえあれば自宅にいながら好きな時間に買い物ができる。

欲しいものを手に入れるために長い行列に並ぶ必要もなければ、店舗の開店時間を待つ必要もない。
その利便性が広く認識されていくにつれて、実店舗に足を運ぶ消費者が減っているのだ。

また、オンラインショップではさまざまな商品が1年を通じて手に入りやすいことから、特定のイベントにあわせて買い物をする意義も薄れつつある。

ブラックフライデーに売り上げが増える傾向そのものには変わりはない。

しかし、以前のように大勢の顧客が一気に押し寄せる日ではなくなったといえるだろう。
これを受けて、ブラックフライデーに店舗を開けないことを決める大手小売店も出てきている。

4. サイバーマンデーの登場

オンラインショップでは、「サイバーマンデー」と呼ばれるキャンペーンが催されることが増えてきている。

サイバーマンデーは、ブラックフライデーのオンライン版だ。

4-1. サイバーマンデーの由来

米国では、感謝祭の連休が明けるとオンラインで買い物を行う消費者が増える傾向がある。

そのため、ブラックフライデーの次の月曜日に、オンラインショップでセールが行われるようになった。

米国ではじめて「サイバーマンデー」という名称を用いてキャンペーンを実施するオンラインショップが登場したのは、2005年のことだ。

近年では、サイバーマンデーはブラックフライデーとともにすっかり定着し、オンラインショップが一斉にセールを行う日として認識されている。

また、サイバーマンデーは日本のオンラインショップにも取り入れられ、ブラックフライデーと同様、聞きなじみのある言葉になりつつある。

4-2. ブラックフライデーとの違い

ブラックフライデーとサイバーマンデーは、もとは一連のイベントだった。
感謝祭の週末に実店舗で買い物を楽しむのがブラックフライデー、週明けにオンラインショップで買い物をするのがサイバーマンデーという位置づけだ。

しかし、消費者にとってはセールそのものが関心事であり、それが何曜日に開催されるのかは問題ではない。

近年では、ブラックフライデーのセールが感謝祭の当日からはじまったり、サイバーマンデーが週末から翌週にかけて行われたりといったことも多くなった。

「実店舗か」「オンラインか」という違いはあるものの、ブラックフライデーとサイバーマンデーの違いがあいまいになってきているといえるだろう。

5. ブラックフライデーで売り上げを伸ばすには

ポイント

日本の小売店が、年末商戦に向けてブラックフライデーを活用するにはどうすればよいだろうか。

一般的には、「ブラックフライデーは大手小売店が行うセールだ」というイメージが強いが、大手でなくてもできることがある。

5-1. オンラインを活用する

実店舗におけるブラックフライデーが勢いを失いつつあるのに対し、オンラインショップのサイバーマンデーには成功例が多い。

これにならい、ブラックフライデーの時期にオンラインでキャンペーンを行えば、小規模店舗でも売り上げを増やせる可能性があるだろう。

オンラインの活用は、物販でなくても可能だ。

例えば、顧客に実店舗まで足を運んでもらう必要のあるサロンのような業態でも、オンライン限定でディスカウントを提供するなど、工夫しだいで売り上げを伸ばす方法はある。

5-2. 年末商戦につなげる

ブラックフライデーで売り上げを伸ばしたいなら、米国の小売店の真似をしても高い効果は期待できない。

なぜなら、この時期は日本における消費そのものが少ないためだ。

しかし、ブラックフライデーの時期に出費を避けたいと考えている消費者でも、年末年始の準備と思えば考え方が変わる可能性がある。

そのため、ブラックフライデーは年末商戦そのものというよりも、少し早めにはじまる年末商戦の準備として位置づけるのが現実的だろう。

年末商戦の顧客をより多く獲得するための手段として、ブラックフライデーを活用するのだ。
例えば、年末年始に使える特別なクーポンを期間限定で配布すれば、ボーナスが入るのを待ってから買い物を楽しみたいと考えている消費者を惹きつけられるかもしれない。

6. まとめ

米国のようなブラックフライデーを日本で定着するためのヒントを紹介した。

1.ブラックフライデーとは
2.ブラックフライデーは日本に定着するか
3.勢いを失いつつあるブラックフライデー
4.サイバーマンデーの登場
5.ブラックフライデーで売り上げを伸ばすには

この5つのヒントが年末商戦に活用できる起爆剤に変わるかもしれない。
かつてのアメリカのブラックフライデーを目指すために、ひとつでも多くの企業に参考にしていただきたい。

  
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