showcasegigはこれまでの日本にはなかった、新しいビジネスモデルやサービスをつくっているスタートアップ企業である。
今回の記事では、showcasegigの基本的な概要から始まり、気になるサービス内容やビジネスモデルの詳細を解説していく。
目次
1. showcasegigとは?
showcasegigは大きな注目を集めているIT系スタートアップ企業である。
その基本的な概要を見ていこう。
1-1. showcasegigの基本的概要
showcasegigは2012年に新田剛史氏によって設立された企業である。
事業内容としてはデジタルサービスの企画開発、モバイルオーダープラットフォームの運営、次世代IoT店舗開発などがある。
これらを総合して分かりやすくいえば、IT関係のスタートアップ企業ということになる。
設立されたばかりなので規模自体は決して大きいとはいえないが、従業員の中には大手企業出身者もおり、実力派の人間が多いのが特徴だ。
オフィス内も観葉植物が至る所に点在するなどインテリアにも拘っており、現代的な感覚を持った企業といえる。
その他、社員のほとんどは中途採用、平均年齢は33歳というメンバーで構成された企業でもある。
1-2. 代表の新田剛史氏紹介
代表取締役CEOの新田剛史氏はshowcasegigを知るうえで、欠かせない人物といえる。
気になるこれまでの経歴や実績などを見ていこう。
【これまでの経歴】
新田剛史氏は1978年に仙台市に生まれている。
その後、上智大学法学部に入学、学生時代はバンド活動にも熱中する。
このときバンドにのめり込んだことが、人を楽しませるビジネスをしたいと考えるきっかけの一つとなった。
卒業後はいくつかの仕事を経験した後、2009年にミクシィに入社。そして、ミクシィ退社後に自分自身でshowcasegigを設立することになるのだ。
【これまでの実績】
新田剛史氏はこれまでのキャリアで、いくつかの大きな実績をあげている。
最初の大きな実績としては、東京ガールズコレクションというイベントの立ち上げだろう。
最初はまったく無名のイベントであったが、次第にメディアで取り上げられるようになり、大規模なイベントに成長した。
新田剛史氏はこのイベントの立ち上げに深く関わっていたのである。
また、ミクシィ時代にもいくつかのアプリ開発責任者となり、ヒット作を生み出している。
2. showcasegig設立のきっかけと経緯
いくら自分の実力に自信があっても、起業するというのは勇気のいることである。
ここでは、新田剛史氏がどのようなきっかけと経緯でshowcasegigを設立したのかを見ていこう。
2-1. ミクシィでの経験が自信を深める
新田剛史氏は2009年にミクシィに入社しているが、ここで経験したことが自身の起業にも活かされているのである。
具体的には、ソーシャルビジネスを展開する責任者としていくつかのアプリを開発、「mixiXmas」などのヒットアプリを生みだすことに成功した。
このときの経験から、多くのユーザーを集めるようなサービスをつくることは難しくないと確信を得る。
そして、その自信と経験が起業への思いと繋がっていくことになるのだ。
2-2. 事業構想を練ったことも大きなきっかけ
ミクシィではソーシャルビジネスの責任者としてヒットアプリをつくるだけではなく、他にもいろいろな経験をした。
その中でも大きかったのが、これまでの社内ノウハウを活かして、ソーシャルマーケティングや広告分野での新部署を立ち上げたことである。
ここで実際に、新しい部署を立ち上げて事業構想を練ったことがshowcasegig設立のきっかけとなった。
つまり、新しい部署を立ち上げて事業構想を練るという経験が、自身の起業にも具体性をもたらしたのであ
3. showcasegigのビジネスモデルと理念
showcasegigには、どのようなビジネスモデルと理念があるのかを見ていこう。
3-1. 最初に着目したのはオムニチャネル
showcasegigを立ち上げる中でお手本としたのが、2011年ごろからアメリカの小売業界などで広がっていたオムニチャネルである。
オムニチャネルとは、すべてのチャネルを顧客との接触機会にすることを指す言葉だ。
そのために活用されるのがアプリなどのデジタル技術をつかったサービスであり、アメリカのスターバックスコーヒーも早くからこの取り組みを始めていることで知られている。
日本国内においてはこの分野のサービスは遅れているが、新田剛史氏は必ず国内でも普及すると考えた。
そして、それを具現化するためのアプリやサービスを自社で開発したのである。
3-2. 「テクノロジーで日常の消費体験を変える」がビジネスコンセプト
現在のshowcasegigの主なビジネスは、オムニチャネル運営とモバイル決済である。
どちらのサービスにもテクノロジーの力が必要であり、これらのサービスを通して日常の消費体験を変えることをコンセプトとしている。
たとえば、代表的なサービスである「O:der」では、スマートフォンアプリを利用したB to B to Cのサービスの構築に成功した。
これは、飲食店などの注文を事前にアプリで行えるサービスで、消費者と店舗経営者の双方に利用するメリットがある。
そのため、新しいサービスでも興味を持つ企業や消費者は多く、自社を含めた関係者すべてに良い影響を与えている優れたビジネスモデルといえるのだ。
4. モバイルペイメントプラットフォーム「O:der」について
showcasegigを代表するサービスが、スマートフォンアプリの「O:der」である。
ここでは、どのような仕組みになっているのか、詳しく見てみよう。
4-1. モバイルペイメントプラットフォーム「O:der」の基本的概要
O:derは自社のサービスを通して日常の消費体験を変えるという、showcasegigのコンセプトを体現するものである。
O:derは2013年からβ版がスタートし、そのときからメディアなどに取り上げられて注目を集めた。
ただ、日本の実社会にO:derのようなB to B to Cのサービスが根付くのは時間が掛かる。
そこで、2016年には東京青山にO:der利用のモデル店舗もオープンさせているのだ。
この店舗はデジタルコーヒーショップ「THE LOCAL」と名付けられ、実際にO:derを使って事前予約などのサービスを体験することができる。
このような着実な活動が実を結び、現在は大手企業でもO:derのようなサービスに興味を示すところは多い。
4-2. モバイルペイメントプラットフォーム「O:der」の実用例
showcasegig自らがつくったモデル店舗「THE LOCAL」などでサービスをアピールした効果もあり、O:derを取り入れる企業は少しずつだが確実に増えている。
たとえば、2017年にはイオンモールやファーストキッチン、ウェンディーズなどの大手企業もサービス導入を決めたのだ。
また、O:derベースの共同開発プロジェクトも進行しており、こちらもローソンなどの大手企業と手を組んでサービス開発が行われている。
このような数々の大手企業との提携は、showcasegigが提供するサービスが評価されていることの表れといえるだろう。
5. showcasegigの今後の展望
showcasegigの今後の展開を最後に予想してみよう。
5-1. 日常消費の領域におけるインターネット化を進める
インターネットを使ったサービスは社会にさまざまな変革をもたらしたが、日本ではリアルとの融合が進んでいないのが現状である。
リアルとの融合とは、ネットとリアル世界を分けることなく、普段の生活においてもITを利用したサービスを受けられる状態を意味する。
たとえば、O:derはそのサービスの代表格だろう。海外ではこのようなサービスが進んでいる地域もあるが、日本ではノウハウが少なくサービス提供会社も少ない。
そのため、showcasegigは日本でも同じようなサービスをさらに普及させることを目指しているのである。
5-2. サービス拡大と共に会社の急成長も狙う
showcasegigの提案するビジネスモデルは社会に利便性をもたらすものであり、サービスを利用する経営者と消費者双方にメリットがある。
そのため、短期的に流行って終わるようなものではなく、長期的に会社に利益をもたらしてくれるものといえる。
showcasegigはスマートフォンアプリを中心としたB to B to Cのサービスの先駆者であり、利用者が増えるにつれて大きな成長も見込まれる。
計画通りに物事が進めば、近い将来に株式上場なども期待できるのではないだろうか。
6. showcasegigのビジネスモデルは長期的に利益をもたらす可能性が高い
showcasegigのビジネスモデルは新しいが、真面目に設計されたしっかりとしたものである。
そのため、サービスの認知度が上がるにつれて多くの企業が提携を望むようになるだろう。
同じ分野でしっかりとしたノウハウを持っている企業は少ないため、今後も大きな成長が期待できる優良なビジネスモデルの一つといえる。