個人でwebサービスを収益化するための現実的なマネタイズ法

個人が情報発信を行うのが当たり前になった現代では、webサービスを運営する人も増えてきた。

個人運営からはじめたサービスが、ビジネスとして成長していくケースも少なくない。

しかし、実際に収益を得るためには考えておくべきことも多い。
そこで、webサービスを個人運営するときの成功の秘訣について紹介する。

1. 技術の進歩が可能にしたwebサービスの個人開発

スマートフォンやSNSが生活に浸透し、時間や場所を選ばずに誰もがインターネット上のサービスを手軽に利用できるようになった。

個人が発信したコンテンツを別の誰かが楽しむことが当たり前の時代だ。

そんな中、独創的なアイデアで人気を集める個人制作のwebサービスも多い。今やwebサービスは、必ずしも特別な技術を用いた開発や大規模チームによる運営が必要なものではなくなったのだ。

その背景には、web技術を手頃な価格で利用できるようになってきたことが挙げられる。

2-1. 高機能化が進む個人向けのweb環境

個人でできることといえば、かつてはサーバーを借りて単純なwebサイトを公開することが主流だった。

しかし、近年のレンタルサーバーは、独自開発したサービスの運用にも十分耐えられるものになってきた。開発環境においても、ボット制作などのような目的に特化したものが次々に登場している。実現したいアイデアがあれば、それを形にすることは個人でも十分に可能だ。

2-2. 企業向けの環境も個人が利用可能に

より高度なサービスを開発したければ、 AWS(Amazon Web Services)をはじめ、GCP(Google Cloud Platform)、Microsoft Azureなどのクラウド環境を個人でも利用できる。

これらの環境は、大手企業が自社サービスの運営に利用するものとまったく変わりがない。web技術の進歩が、これまで個人レベルでは難しいと考えられていたことから制約を取り払ってしまったと言ってよいだろう。

2. 2つのタイプから考えるwebサービス

個人での開発・運営ができるwebサービスには、大きく分けて「ソリューション」と「キュレーション」の2つのタイプがある。独自webサービスを計画する際は、サービス内容がどちらのタイプに相当するのかから考えはじめれば、アイデアを整理するのに役立つだろう。

2-1. アイデアで勝負する「ソリューション」タイプ

このタイプは、ユーザーが抱えている不満や問題を解決するためのサービスを提供するものだ。解決すべき不満や問題のなかには、ユーザー自身がまだ気づいていないような潜在的なものも多い。

その場合、ユーザーはサービスの利便性に触れることではじめて「こんなサービスが欲しかった」と気づくことになる。
ソリューションタイプのwebサービスで成功するには、アイデアの独自性がポイントになるといえるだろう。

アイデアをユーザーに受け入れられるサービスとして形にするには、どのような人のどのような問題を解決するのかについて突き詰めて考えていくことが重要だ。アイデア次第では、ニュースメディアなどに取りあげられ爆発的にヒットする可能性もある。

2-2. 既存メディアを利用する「キュレーション」タイプ

このタイプは、既存サイトの情報を収集し、新たなサービスとして再構築したうえで提供するものだ。
ユーザーにとって新しい切り口を提供することが、サービスとしての価値になる。

パーソナライズされた体験を提供したりエンターテイメント性を付加したりといった、独自の視点や解釈によるプラスアルファの要素を取り入れることがポイントとなるだろう。

既存サイトからの情報を提供するだけでは、サービスに優位性がないばかりか、著作権侵害になってしまうことさえある。
そのため、十分な独自性を実現できるかどうかについて事前に検討することも必要だ。

3. webサービスとアフィリエイトとの違い

インターネットを通じて個人が収益を得る方法としては、アフィリエイトも代表的だ。
webサービスとアフィリエイトはどちらも「ユーザーの行動を収益につなげる仕組み」であり、収益を増やすためには、できる限り多くのユーザーに頻繁に利用してもらうことが重要な目標となる。

ここでは、webサービスとアフィリエイトの違いについて説明する。

3-1. アフィリエイトの場合

アフィリエイトは、ブログなどを運営して記事を投稿し、内容に関連性のある商品を紹介することで収益を得る手法だ。常に新鮮なコンテンツを提供できれば、アクセス数とともに収益を伸ばしていける。

複数のブログを運営するなど、努力次第では収入源を増やすことも可能だ。しかし、質のよいコンテンツを生産し続けるには多大な労力も必要となる。ブログのジャンルによって収益が左右されたり、成果があらわれるまでに時間がかかったりすることもある。

3-2. webサービスの場合

webサービスにも、ユーザーを多く獲得できればその分だけ収益が増えるという点で、アフィリエイトと似た特徴がある。しかし、提供するのはサービスであってコンテンツではないため、ブログ記事を頻繁に追加するような努力は求められない。

掲示板やQ&Aのようなサービスであれば、ユーザー同士をうまくマッチングすることで、コンテンツをユーザー自身に生み出してもらうことさえ可能だ。サービスの根幹となるアイデアがユーザーに受け入れられれば、短期間で大きな成果を出すことも不可能ではないだろう。

4. webサービスを収益化する方法

webサービスは、単に多くのユーザーを獲得するだけでは収益に結びつかない。
収益化の方法については、人気が出てから検討すれば良いという考え方もあるだろう。

しかし、無料サービスとして人気が出てしまった状態から、ユーザーからの反発を避けながら有料化するのは簡単なことではない。
そのため、webサービスをはじめるなら、どのように収益を得るのかを事前に計画しておくことが重要だ。

また、webサービスの運営にはサーバー維持費などのコストもかかる。
コストはユーザー数に応じて増える場合もあるため、収益化のメドがたたないまま人気ばかり上昇していくというのも考えものだ。

ここでは、webサービスから収益を得る主な方法について紹介する。

4-1. 広告収入を得る

個人運営のwebサービスでもっとも気軽に導入できる方法は、広告収入だろう。
Google AdSenseなどを利用して、webサービス内に広告を掲載することで収入を得る。

アフィリエイトと似たところがあり、「アクセス数を収益に変える」点が特徴だ。
より多くのアクセスを獲得するためには、パソコンだけでなくスマートフォンからも使えるサービスにすることを考えるのが基本となる。また、webサービスといってもブラウザを経由するとは限らない。

専用アプリの開発をするなど、ユーザー体験の向上をはかることも検討課題だ。

4-2. 有料販売を行う

webサービスをシンプルに収益化したいなら、サービスを有料販売することだ。
PayPalなどのプラットフォームを利用すれば、支払い方法については比較的簡単に導入できる。

収益の安定化のためには、サブスクリプション方式も検討すべきだろう。
サブスクリプションを採用するということは、「ユーザー数を収益に変える」ことを意味する。

ただし、有料サービスでは、料金を支払ってくれるユーザーの期待に応え続けることや、ユーザーの個人情報を守っていくことも必要になる。これらの責任を負うことが個人として可能かどうか、十分に検討してから販売をはじめるべきだろう。

4-3. サービスごと売却する

ある程度の収益が確保できるようになったあとは、webサービスそのものを売却することも可能だ。もちろん、売却してしまえばその後の収益は得られなくなるが、個人で対応しきれない規模にサービスが拡大する前に手放してしまうというのも一つの考え方だ。

複数サービスを運営してきたがターゲットを絞り込みたいと考えた場合や、これまでのサービスを一度清算して次のサービス開発の資金に充てたい場合などにも有効な手段となるだろう。

5. 個人運営のwebサービスを成功させるには

webサービスは、どんなに素晴らしいアイデアがあったとしても、それだけで成功するとは言い切れないのが実情だ。実際にwebサービスを個人運営している人の中には、はじめての挑戦で大成功する人もいれば、幾度となく苦労を重ねている人もいる。

メディアに取り上げられることで軌道に乗るケースがあることなどを考えれば、そこには「運」の要素も少なからずあるだろう。

5-1. webサービスの成功にセオリーはあるか

webサービスで成功できるかどうかは、やってみなければわからないというのが本当のところだ。本気で成功を考えるなら、収益化の方法をはじめから用意しておくことが大前提となる。

そのうえで、サービスの運営と改善には、最終的には成功できないかもしれないというリスクと向き合いながら取り組んでいかなければならない。
成功の秘訣があるとすれば、何度でもサービス開発に挑戦できるように計画を立てることだろう。

5-2. ポイントは小さくはじめること

webサービスは、可能な限り小さなステップからスタートさせるのが鉄則だ。はじめから完成度の高さを求めるよりも、たとえ失敗したとしてももう一度立ちあがれるように備えるのだ。

複数の小規模サービスを運用しながら、収益性の低いものを捨て、収益性の高いものを選択していくというのも一つの方法だろう。

最初のうちはサービスを維持できる程度の収益確保を目標とし、ユーザーの声を聞きながら継続的に改善していくことができれば、結果として成功確率も高まっていく。

6. 継続できる方法でアイデアの実現に取り組もう

webサービスは、アイデアだけで成功するとは限らない。

十分な収益を得るには、収益化の仕組みを考えておくことが重要だ。
また、たとえ失敗しても再度挑戦できるように、小さくはじめることもポイントとなる。ニーズを捉えて継続的な改善に取り組めば、個人でもwebサービスでヒットを生み出せる可能性は少なくないだろう。

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