現代社会にはさまざまなwebサービスが存在している。
有名なもののほとんどは大手企業などが作ったものだが、プログラム知識さえあれば個人や少人数でもwebサービス作成は可能である。
今回の記事ではwebサービスの定義から始まり、実際の作成方法やビジネスとして展開するコツについても紹介する。
目次
1. webサービスの基本的な概要
webサービスという言葉は巷に溢れているが、その意味を自信を持って説明できるだろうか。webサービスを端的にいえば、web上に公開されているサービスのすべてということになる。
この定義に当てはめて考えると、世の中には大小さまざまなwebサービスが存在することが分かるだろう。ここでは、有名な大手サービスを実例に挙げ、さらに踏み込んだ解説を加えていく。
1-1 例1.Twitter
Twitterは世界中で使われている有名なSNSである。日本でも人気があり、多くの人が使っている。
Twitterの特徴は気軽に短文を投稿できるというところにあり、同じ文章の投稿でもブログのように時間がかからないという点がメリットだ。また、さまざまなジャンルの情報量も豊富であり、web検索とともに情報収集ツールとして利用している人も多数存在する。
1-2 実例2.Instagram
Twitterが短文投稿中心のサービスだったのに対して、Instagramは写真投稿中心のサービスという部分が特徴的だ。
特にファッションやアートなどと親和性が高く、おしゃれなイメージが高いwebサービスである。事実、Instagram内で表示される企業広告もおしゃれなイメージを前面に押し出したものが多い。これは、そのサービスを利用するユーザー属性を考えた結果といえるだろう。
1-3 実例3.YouTube
若い世代から大人まで人気があるのが動画投稿サービスの一つであるYouTubeだ。このサービスが流行るまでは文章や写真投稿中心のものが多かったが、YouTubeの人気で状況は一変した。
特に若い世代には絶大な影響力を誇り、YouTuberという新しい言葉まで生まれている。このように見ていくと、どんな人でも何かしらのwebサービスを利用していることがわかるだろう。
2. webサービス作成に必須のスキルとは?
webサービスの作り方を知りたいと考える人も世の中にはいるだろう。webサービスを利用するだけではなく、作ったり運営したりする側になれば大きなビジネスチャンスも生まれるからである。
まずは、webサービスを作るときに必要不可欠ものから紹介していくことにする。
2-1. アイデア
アイデアはwebサービスに限らず、創造的な活動やビジネスには欠かせない。別の言葉でいうなら、コンセプトである。最初にどんなサービス設計にしたいのか、どのようなサービスならユーザーに使ってもらえるかを考えることから始めることになる。
なお、このようなものは突然生まれることは少なく、日々の情報収集や日常生活から思いつくことのほうが多いといわれれている。つまり、日頃からさまざまなことに興味関心をもつことが大切である。
2-2. 競合調査
競合調査はアイデアと同じく欠かせないものになる。いくら自分が素晴らしいアイデアだと感じても、同じようなサービスを展開している競合が強ければ勝ち目は薄いからである。
したがって、本格的にwebサービスを展開する前に調査することは重要な作業となるのだ。
2-3. 技術や専門的知識
webサービスを展開してビジネスにするためには当然、専門的な知識が必要である。具体的に必要とされるのは、下記の3つである。
・ デザイン
webサービスの見た目を形作る部分がデザインだ。見た目からそのサービスを利用するか、しないかを決める層も一定数いるため、デザインをおろそかにすることはできない。
・ プログラム
プログラムはもっとも重要な要素といっても過言ではない。web上にサービスを展開しようと考えるならプログラムの知識は必須であり、すべての骨格となるものだ。
サービス展開後に改良を加える際も、プログラムの知識は必要になるだろう。
・ マーケティング
良いサービスができあがったとしても、上手に宣伝してマネタイズしなければ収益を得ることはできない。そのビジネス部分を担当する役割がマーケティングである。
完全に趣味なら別だが、多くの人は収益も得たいと考えているはずである。
2-4 情熱
webサービスは完成まで最低でも数カ月かかる。そのため、明確な目的意識や情熱がないと、途中で挫折してしまうだろう。
3. webサービスビジネスの具体的なサイクルとは?
ここでは実際にwebサービスを作ってから運用するまでの流れを紹介しよう。また、運用開始に合わせて行っていくべきことなどについても解説する。
3-1 企画
アイデアや競合調査結果をもとにして、webサービスの企画を具体的に練り上げていく。当然、そのサービスに需要があるかどうかを考える必要もある。また、予算などを考えることも必要だろう。
3-2 作成
企画されたものを形にしていく作業である。初心者の場合は最初から大きいものを作ろうとはせず、まずは小規模なものから作っていくと成功しやすい。
3-3 運用
作成が終わったら、実際にサービスを運用していく過程に入る。なお、利用するサーバーについては、最初はレンタルサーバーが気軽に利用できて良いだろう。
3-4 宣伝
運用を開始して問題がなければ、マーケティング知識などを活用して宣伝をしていくこととなる。その手法は多数あるが、たとえば、ネット上で影響力のあるインフルエンサーに協力を頼んだり、自分自身で情報発信する方法も存在する。
また、ネット広告を活用したり、法人ならプレスリリースを発行したりするのも有効だろう。
3-5 改良
最初から完璧なサービス設計にすることは難しいので、利用者の声などを聞きながら改良を加えていく。プログラム上のバグ(不具合)などがある場合も、修正することになる。
3-6 継続か終了
ある程度軌道に乗れば、当然webサービス運営を継続していくことになる。反対に利用者が集まらなかった場合、サービス終了を考える必要も出てくるだろう。
4. どうすれば成功する? ビジネスモデル選択とマネタイズについて
どのようにすればwebサービス運営が成功するのか、具体的なビジネスモデル(マネタイズ方法)も見ながら、その方法を考えてみよう。
4-1 潜在的な需要のあるものを作ることが重要
成功の秘訣としてもっとも重要なことは、潜在的な需要のあるサービスを作るということである。つまり、実際にあれば便利だと思えるサービスだが、いまだに実現していないようなものを考える必要がある。これまで有名になっているwebサービスを見れば、このような考えから生み出されたものが多くあることに気づくだろう。
4-2 実際のビジネスモデル(マネタイズ)例
大手企業と個人で作成されたwebサービスではビジネスモデルも異なってくるが、共通しているのは広告関係が多いということである。たとえば、TwitterやYouTubeなどは他の企業が広告を流せるため、それが運営元の収益となっている。
また、このような広告は個人でも利用できるため、個人事業主などが利用する事例もある。webサービスが巨大になればなるほど、運営元の収益は上がっていくだろう。
もっと小規模なサービスの場合なら、アフィリエイトリンクを張り付けて収益を上げる方法もある。また、サービスがある程度軌道に乗れば、大手と同じように広告枠などをつくって個人でもマネタイズは可能だ。
4-3 個人でつくるかチームでつくるかの選択も重要
webサービス作成から運営までのすべてを個人でやろうとすると、さまざまな高いスキルが求められる。素早くビジネスとして構築したいなら人を集め、チームで作成していくことも効率化という意味では良いだろう。
5. 絶対に学習するべきプログラム言語3選
個人でwebサービス構築を目指すなら、プログラム知識は絶対に必要なものである。ここでは、代表的なプログラム言語を3つ紹介しよう。
5-1 HTML
HTMLはもっとも基礎となる言語といっても良いものである。HTMLを覚えることによって、webサイトを表示させることができるようになる。
5-2 CSS
CSSはHTMLで表示させたサイトの見た目(デザイン)を整えるための言語である。CSSを使うことによって、自分のイメージするデザインにすることができるのだ。
5-3 Ruby
アプリ開発に良く取り入れられる言語である。現在もっとも人気のある言語ともいえる。また、Rubyのフレームワークの一つには、Ruby on Railsが存在する。
6. webサービス作成には時間がかかると理解しよう
webサービス作成は経験があっても時間がかかるものであり、片手間にできるようなものではないといえる。しっかりとビジネスとして展開したいのなら、成功者からノウハウを学ぶことも必要だろう。
敷居の高さもあるが、それだけ成功したときのリターンも大きいのがwebサービス作成の魅力なのである。