世界注目のシェアリング・エコノミー型サービス「WeWork」が成功した理由

欧米を中心に「シェアリング・エコノミー」という新しい市場が注目を集めている。

ある人や企業が持っているスキルや物などの資産を有効に利用するため、貸し借りするサービスだ。

今回紹介する「WeWork」も、シェアリング・エコノミー型サービスが成功した事例の一つである。では、具体的なサービスの特徴を見てみよう。

1. わずか10年足らずで急成長!シェアリング・エコノミー型サービス「WeWork」とは?

WeWork

WeWork

WeWorkは、2011年にニューヨークで創設された会社だ。

わずか280平方メートルほどの小さなオフィスから始まり、10年足らずで世界各地に280カ所以上の拠点を構えるまでに急成長した。

WeWorkが提供する「コワーキングスペース」というのは、一言でいえば「働く場所」である。

働き方が多様化した現代では、「さまざまな業種・業界で働く人々がオフィスを共有する」という新しい貸しスペース・貸しオフィスの需要が高まってきている。

利用者は、個人や企業などさまざまだ。

こうしたサービスを提供する企業は、国内にも多く存在する。

しかし、WeWorkは場所の提供にとどまらない。

・おしゃれな空間
・利用者同士で広がるコミュニティ

などの付加価値をつけて他社と差別化をはかることで、多くの利用者に受け入れられた。

2018年初めには日本上陸を果たし、2019年4月現在では東京、大阪、横浜、福岡、名古屋などの主要都市で拠点を増やし続けている。

2. WeWorkの魅力

今人気の「コワーキングスペース」であるWeWorkについて、その魅力を調べてみた。

2-1 好立地かつ、24時間利用可能の快適なスペース

WeWorkの多くが主要な駅の近くに拠点を構えている。
さらに、利用者は年中無休で24時間自由に出入りすることができるのだ。

もちろん、ワーキングスペースには欠かせない高速Wi-Fiも完備されているので、通信速度に不満を感じることもないだろう。

・クラフト生ビール
・焙煎コーヒー
・お茶

などの特典があるのも、利用者にとってはうれしいポイントだ。

施設内には、

・トイレ
・簡易キッチン
・電話ブース
・ラウンジ

などが設けられていて、ストレスなく長時間の滞在ができるように設計されている。

2-2 利用者同士でつながれるメンバーネットワーク

WeWorkには、日本のコワーキングスペースでは珍しい「コミュニティマネージャー」と呼ばれるサポートスタッフが常駐している。

彼らの役割は、人と人、企業と企業をつなげて、ビジネスの新しい可能性を生み出すことだ。

コミュニティマネージャーの存在によって、利用者は異業種の人や企業とつながりを持つことができる。

また、定期的にイベントが開催されるなど、メンバー同士の出会いの場が多く設けられている。

フリーランスにとっても、企業にとっても人脈づくりは重要だ。
場合によっては、利用料金以上の価値を手に入れられることだろう。

2-3 ビジネスの成長に合わせてオフィスを拡大できる

WeWorkには、起業したばかりの会社も多く存在する。

会社の成長に合わせてオフィスを拡大できるオプションがついているのは、スタートアップの利用者にとっても大きな魅力だろう。

また、利用料金には

・ゲスト対応
・清掃サービス
・郵便・荷物サービス

などが含まれているなど、オフィス利用者にとって便利なサービスも充実しているのが特徴だ。

3. WeWorkの利用者は?

Working space

WeWorkは、オフィスを必要とするあらゆるビジネスタイプから支持を集めている。

利用者の主なビジネスタイプは、フリーランスをはじめとして起業したばかりの会社、中小企業や大手企業の部門までさまざまだ。

業界や業種を問わず、多様な利用者が多様なスタイルでオフィスを共有している。

裏を返せば、それだけ幅広い利用者のニーズに合わせたサービスを展開しているということだろう。

それぞれのビジネスタイプでWeWorkを利用するメリットを整理して、WeWorkの人気の秘密に迫ろう。

4. フリーランスでWeWorkを利用する3つのメリット

WeWorkは、フリーで働くライターやデザイナー、エンジニアなどからも支持を集めている。その理由は、個人ならではの使い勝手の良さにあるだろう。フリーランスでWeWorkを利用するメリットは、大きくわけて3つある。

4-1 気分や予定に合わせてオフィスを選べる

WeWorkには、「Weメンバーシップ」という利用プランがある。1カ所の拠点に縛られず、WeWorkであればその日の気分や予定に合わせて拠点を選ぶことができるのだ。

例えば、下記のようなこともできる。

・打ち合わせで六本木に行くからWeWorkアークヒルズサウスタワーを利用する

・景色を楽しみたいからWeWork日比谷パークフロントを利用する

フレキシブルなスタイルにも対応しているのでさまざまな選択ができるだろう。

ただし、拠点を定めない場合、利用できるデスクは共有スペースの空席のみなどの制約がある。

4-2 選べるデスクプラン

デスクの利用方法には、「ホットデスク」と「専用デスク」の2パターンがある。

ホットデスクというのは、共有スペースの空いているデスクを利用する方法だ。

共有スペースであれば、気分に合わせて椅子やソファなどの座席の種類、窓際や壁際などの位置も選ぶことができる。

場所を変えることで、気分転換しながら仕事に取り組みたい利用者に向いているだろう。

一方で、「仕事をするのはいつも同じ場所のほうがはかどる」という利用者には、専用デスクという選択肢がある。

「持ち込んだモニターや観葉植物をいちいち持ち帰る必要がない」など、ある程度であれば私物を置いておけるのもメリットだ。

前や隣の利用者も変わらないため、あいさつなどを通してつながりが生まれる可能性もある。

4-3 仕事に集中できて、仲間ができる

コワーキングスペースの場合は人の目があるため、ある程度の緊張感を持って仕事に臨むことができる。

特に、自宅で仕事をしているフリーランスの場合は誘惑も多く、気分がのらないこともあるだろう。

そんなときに外に出てこうしたスペースを利用すれば、気持ちを切り替えることができるかもしれない。

カフェなどに比べてWi-Fiも安定している。また、1人で仕事をしているフリーランスの場合は、外とのかかわりが失われがちだといえるだろう。

そのため、こうしたコミュニティを利用すれば人とのかかわりが生まれて、新たなビジネスチャンスに出会える可能性もある。

5. スタートアップやエンタープライズでWeWorkを利用する3つのメリット

フリーランスだけでなく、企業や団体のニーズも満たしている。
スタートアップやエンタープライズでWeWorkを利用するメリットは、大きく分けて3つある。

5-1 初期費用を抑えてオフィスをレンタルできる

WeWorkの利用するためのメンバーシップ料金は、決して安いとはいえないだろう。

それでも多くの企業がWeWorkを選択する理由は、トータル的に見て費用を抑えられるからである。

基本的にWeWorkの場合は、メンバーシップ料金のみでオフィスが利用できるのに対して、一般的な賃貸の場合は月々の家賃に加えて初期費用や運営費がかかるのが特徴だ。

さらに、契約期間にも大きな違いがある。

WeWorkは、1カ月単位での契約が可能なので、オフィスを構えるリスクを最小限に抑えることができるのだ。

また、入居までに煩雑な手続きや、長い待機時間が要らない点も魅力の一つ。
しかも、1名から契約できるのでビジネスの成長に合わせた移転・拡張などの手間を最小限に抑えることができる。

もちろん、セキュリティ対策も万全に行っている。

5-2 立地のいい場所にオフィスを構えられる

WeWorkは基本的に、主要都市を中心に拠点を構えている。

そのため、憧れの場所にオフィスを構えられるというメリットがある。

さらに駅から近い拠点も多いので、利用者はもちろん打ち合わせやセミナーなどで訪れたゲストにも親切だろう。

洗練されたデザインのオフィスは、誰に見られても恥ずかしくない輝きを放っている。利用者にとっても、気持ちよく働ける場所だ。

5-3 異業種の人とも交流ができる

WeWorkには、スタートアップやエンタープライズまでさまざまな企業が混在している。

業界業種も違えば、会社のカラーや事業規模もさまざまだ。

起業などに際して、優秀なエンジニアやデザイナーに出会うこともできる。

また、普通に生活しているだけでは出会えないような人や企業と出会い、化学反応が起こることで新しいビジネスやイノベーションが生まれる可能性に満ちているのだ。

6. スペースとコミュニティを同時に提供する新しいサービスの形

WeWorkが注目を集め、多くの人や企業に利用されている背景には、コワーキングスペースに加えて提供される「コミュニティ」の存在が大きいだろう。

利用者は、WeWorkの利用を通して、異なる業界の人や企業とビジネスに役立つ関わりを持つことができるのだ。

  
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