山内奏人は、現役高校生で起業した天才的な起業家である。
なぜ、彼が開発を手掛けたONEは成功を収めたのか、その理由を詳しく紹介している。
彼が成功したビジネスモデルが分かれば、事業成功に向けて役立つことだろう。
目次
現役高校生で起業した山内奏人とはどんな人物か?
現役高校生で起業した山内奏人氏は、弱冠11歳にして中高生国際Rubyプログラミングコンテスト2012で最優秀賞を受賞した天才起業家である。
彼がPCに初めて触れたのは6歳のとき。
PCにのめり込みワードやエクセルをマスターし、コマ撮りアニメの制作に夢中になる。
独学で撮影方法を習得し、実に3万以上にも及ぶコマ数を撮影した。
その後、山内氏が図書館でアニメ制作の本を探していると、C++のプログラミング言語の本を偶然発見する。
これが大きな契機となり、彼はプログラミングの世界に魅了されていくこととなる。
C++のプログラミング言語をマスターした後は、地元で開催されていたRubyを学ぶ教室に通い始め、わずか1年後に上述した賞を獲得してしまうのである。
2019年3月に高校を卒業した後は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに通う現役大学生起業家として日夜奮闘している。
山内奏人が独学で勉強をし始めたきっかけ
山内奏人氏が6歳のときに、父から譲り受けたPCはインターネットに繋がらないものだったそうだ。ネットが使えないからこそ、彼はPCに最初から入っているシステムを使うことに一生懸命になる。
山内氏は、ネットに繋がっているPCであれば、YouTubeを見たり、ネット検索をしたりして、今に至っていなかったかもしれないと答えている。
ネットの繋がらないPCをもらったことが、飽くことのない探求心をかきたてるキッカケとなったと言っても過言ではないだろう。
彼が今日に至るまでモチベーションを維持できたのは、孫正義を超えたいという目標や、目標に向かって突き進む熱量があるからだ。
実際に、山内氏は着実に起業家としての実績を積み上げていっている。
2017年7月には孫正義育英財団が支援を決めた異才96人の1人に選出されるなど、今後も大きな成長を期待されている。
山内奏人が15歳で起業にいたった経緯とは?
山内奏人氏が12歳のときにシェアオフィスで作業をしていると、dely代表取締役の堀江裕介氏から声がかかる。
なんと、堀江氏の会社が取り組んでいるフードデリバリーサービスの立ち上げに参加しないかというのだ。
山内氏はそこでマーケティングの手法、経営について学ぶこととなる。
その後、堀江氏の仕事に対する情熱に感化された山内氏は、15歳にして起業を決意する。
なぜ彼が若くして起業にいたったかというと、14歳のときに訪れたアメリカで、日本のITを学ぶ環境が整っていないことに対し危機感を覚えたからだ。
日本はまだまだプログラミングなどIT技術者の育成に力が入っていない。
アメリカに比べ、挑戦する場が少ないことを痛感したのだ。
そこで、山内氏は日本から戦って世界レベルに近づけようと日々挑戦し続けている。
なぜ金融系のサービスを提供する会社を作ろうと思ったのか?
山内奏人氏が金融系のアプリを提供するのは、全ての人のインフラになるサービスを作ろうとしたためだ。
金融は地球上の全ての人、全ての年代に関わるサービスといえる。
そこで、彼は金融を通じて、福祉や経済発展のために貢献しようとONE FINANCIALを立ち上げたのだ。
山内氏は15歳で同社の代表となったが、若さゆえに注目されるのではなく、社会に認められることが大事だと語っている。
高校生起業家といわれ、プロダクトの中身よりも肩書きに注目されることが多かった山内氏。
しかし、それをはねのけるように、彼は次々と新しいプロジェクトを打ち出している。
山内氏は柔軟な発想力で新たなビジネスモデルを構築
山内氏が代表を務める会社が制作したアプリやシステムで、代表的な物といえばONEである。
App Storeでアプリのリリースを開始すると、SNSを中心に話題となるなど過熱ぶりをみせた。
実に、20万人を超えるユーザーがアプリをインストールしたのだ。
アプリの内容は至ってシンプルで、買い物したレシートを最大10円で買い取ってくれるというもの。
資金が1億円あったにもかかわらず、当初予定していたよりもユーザーが増えたため直ぐに休止となったほどの人気ぶりだ。
顧客にとっては価値がないレシートも、企業にとっては購買データを収集して、顧客のニーズや動向を探る手段となる。
そこに着目し価値の非対称性、つまりは価値のないものを価値があるものに変えるというビジネスモデルを構築したのだ。
ONEは一時休止から提供を再開
山内氏の会社が開発したONEは、あまりにもユーザーが増えたために、2018年6月12日にリリースされた翌日に休止してしまう。
しかし、2018年6月18日にはアップデートし提供を再開している。
アップデート後は、レシートを買い取れる上限が設けられたため、いつでも買い取ってもらえるわけではない。
上限はついたものの、その人気ぶりは健在で午前中に上限一杯になってしまうことも少なくない。
山内奏人が成功した秘訣とは?
山内奏人氏の会社が開発したONE、ONE PAYはいずれも複雑なシステムではなく、シンプルさが売りとなっている。
ONEはレシートを撮影して換金できるというシステム。
そして、ONE PAYはスマホでクレジットカードをスキャンするだけで、簡単に決済できるというシステムだ。
どちらもユーザーからは分かり易いシステムなので、手軽さがユーザーに高評価を得ている。
特にアプリのデザインに力を入れて、どの世代にも受け入れられるようにしたことが普及するきっかけとなり成功を収めた。
金券ショップは入りにくいが、ネットの金券ショップであれば誰でも気軽に試しやすい。
そういったユーザーの気持ちを汲み、実現化させたのがアプリのヒットにつながっている。
何度も失敗しながら着実に成功を志す
山内氏が代表を務めるONE FINANCIALは、色々とサービスを展開するも十分な成果には至っていないと、さらなる高みを目指している。
失敗を繰り返しながらも、失敗を恐れずに挑戦をしていくことで、着実に成長をしていこうとしているのだ。
最初の事業で成功する人はなかなかおらず、何度も失敗を繰り返しながら挑戦した人が勝利すると、山内氏は語っている。
現役高校生だから、現役大学生だからと言い訳をせずに、批判を真っ向から受け止める姿勢が、この度のONEの成功に一役買ったのではないだろうか。
斬新なアイデアで資金1億円を調達
山内氏はONEをリリースするために、1億円もの資金を集めることに成功している。
彼に出資した企業は、キャッシュレス化が進む中で、誰もが直ぐに使えるアイデアを魅力的に感じたから投資したと話している。
出資する際に年齢は関係ないと相手に思わせてしまうほど、斬新なアイデアを次々と展開しているのだ。
しかし、そんな山内氏でも競合社や新規参入企業には常に警戒し、サービスを向上させようと努めている。
その実力や実績に慢心しないことが、彼の企業を支える最大の原動力となっている。
ONEの評判
ONE FINANCIALは、比較的新しい企業ながらも続々とサービスを作っている。
公開したサービスは4つ、非公開のものも含めると、実に8つものサービスを短いスパンで作りあげているのだ。
ONEはその中でも特に有名となったサービスで、2019年8月時点でもサービスは続いている。
そんなONEの評判は、捨てるだけのレシートを買い取ってもらえてありがたいといった高評価の意見が多く見受けられる。
しかし、一方で上限を設けているためか、すぐにレシートを投稿できなくなるという不満の声も一部あがっているようだ。
低評価の意見の中には、今後のサービス改善を期待しているとの意見も多く、若き起業家が作るサービスに期待が高まっている。
山内奏人は失敗を繰り返したからこそ成功につながった
山内奏人氏のような天才的な起業家は、努力しなくとも成功を収めているのかと思えばそうではない。
何度も失敗しコストを費やしながらも、成功すると信じて着実に積み上げてきた結果なのだ。
これから起業する人も現在起業している人も、彼のような熱意を持って挑むことの素晴らしさを忘れてはいけない。