pixivのビジネスモデルを徹底解説!大人気のイラストSNS成功の秘訣

素人からクリエイターまで、さまざまなユーザーがイラストを投稿しているpixivはインターネット上で注目を集めているイラストSNSだ。

この記事では、pixivのビジネスモデルや現代社会における影響力、収益の仕組みなどを詳しく解説していく。

pixiv

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1. pixivのビジネスモデルは?主な特徴について

1-1 pixivの成り立ち

ピクシブ株式会社が運営するイラストSNSが「pixiv」である。
pixivの開設は2007年で、2009年には登録者数が100万人を突破した。

当初、pixivは個人が運営するイラスト投稿サイトであったものの、人気が急上昇するにつれて手に負えなくなっていく。
その結果、クルーク株式会社に運営を切り替え、2008年にピクシブ株式会社へと改称している。

1-2 どんな風に利用するの?

pixivのビジネスモデルは主にイラストの投稿と閲覧である。
登録ユーザーは自分の描いたイラストを別のユーザーに向けて投稿できる。

それを見たユーザーは評価やコメントをつけることができ、交流が生まれる。なお、pixivに登録したからといって必ずしもイラストを投稿しなければいけないわけではない。

閲覧専門のユーザーも数多く存在する。
気に入ったイラストをブックマークすることによって、作者が新作を投稿したときには通知されるようになる。

1-3 投稿されている作品は?

pixivに投稿されるイラストの種類はさまざまである。
有名人の似顔絵やアニメなどのキャラクター、完全オリジナル作品も珍しくない。

高評価の多いユーザーはpixiv内での知名度が上がり、作品への注目度はますます強まっていく。
なお、「マンガビューア」の導入によってpixivへの漫画作品の投稿、閲覧も可能になった。

プロデビューしていないクリエイターでも気軽に作品を宣伝できる場としてpixivは活用されている。
パソコンだけでなくモバイル対応しているのもpixivに支持が集まる理由のひとつである。

2. pixivは何を目指している?理念や志について

2-1 pixivはクリエイターのためのSNS

ピクシブ株式会社は「クリエイターのため」という理念を打ち出している。

クリエイターがファンと直接交流し、作品を評価してもらえる環境としてpixivは展開してきた。
いまやpixivはイラストだけでなく、マンガや小説などさまざまなジャンルのクリエイターにとって作品発表のチャンスとなっている。

従来、クリエイターが作品を広く見てもらうためには雑誌やコンクールなど、限られた機会しか与えられてこなかった。

しかし、pixivの登場によってクリエイターは自由に作品を発表し、ファンの率直な感想を聞けるようになった。

2-2 クリエイターを応援する

pixivのサービスは主に「クリエイター支援」「コンテンツ公開」に分けられる。
まず、pixivでは新しいクリエイターを積極的に発掘する姿勢を強調している。

マンガサービス「pixivコミック」では2000以上の作品が随時公開され、反響を呼んでいる。
その中には、pixivで見出された作品も多い。
まだ日の目を見ていないクリエイターに光を当て、成功の足がかりを提供しているのはpixivの大きな存在意義だ。

そのため、海外からpixivに登録しているクリエイターも多い。
そして、「ピクシブ文芸」では比較的注目されにくい純文学コンテンツも公開している。

大手出版社とのコラボレーションにより、文章講座なども積極的に開催していて未来の文豪を育てている。

3. 売上はどれくらい?pixiv成功のポイント

3-1 pixivの利益源は?

基本的にpixivは無料利用が可能なSNSである。
しかし、月額540円「pixivプレミアム」と呼ばれる特別会員になれる。

pixivプレミアムではイラストの再投稿、混雑時でも優先的な閲覧などが実現するため、多くの登録者が契約してきた。

このプレミアム料金がpixivにとっての主な利益源となっている。
また、ピクシブ株式会社はオリジナル出版物、グッズなどの開発にも積極的である。

pixiv内でブレイクしたクリエイターたちを起用し、ヒット商品の開発に励んできた。

そのほか、「つくドル!プロジェクト」ではアイドルの発掘、育成にも挑戦している。
2014年には虹のコンキスタドールが結成され、TOKYO IDOL FESTIVALの常連になるほどの人気を集めている。

3-2 pixivの売上や反響は?

2019年8月時点で、pixivは会員登録者数が4000万人を突破したと公式リリースされている。
また、同時点でpixiv内に約8000万もの作品が投稿されているとも伝えられている。

月間の利用者数は約4500万人だ。
2019年現在、pixivの資本金は1250万円である。開設から約1年で会員数は30万人を超えていたペースは今後も静まる気配がない。

pixiv成功のポイントとして、TwitterなどほかのSNSとの連動に初期から取り組んできた点が挙げられる。
SNS黎明期からネットユーザーの心理を深く研究してきたことで、登録者の心をつかんで離さなくなっているのだろう。

グローバルな視野を取り入れ、海外ユーザーから支持されたのも大きかった。

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4. 現代社会におけるpixivの影響力

4-1 クリエイターの意識を変える

pixivの台頭でもっとも刺激を受けたのはクリエイターの気持ちだろう。
これまで、クリエイターは出版社への持込み、賞への応募などで編集者に評価されることでしかデビューのきっかけをつかむことは難しかった。

つまり、クリエイターの原動力が「編集者や出版社のため」となっていたので、ファンに作品を見てもらうという本来の目的から離れつつあったのである。

pixivの登場はクリエイターのモチベーションを正しい形へと戻すことに成功した。
ファンと直接コミュニケーションがとれるpixivでクリエイターは、「人に喜んでもらえるために作品を生み出す」という目的を再確認できたのだ。

4-2 出版社との関係性も「売り手市場」に

クリエイターが直接ファンを生み出すルートを得たことで、編集部主導の創作形態にも変化が訪れる。これまでクリエイターを育てるのは編集部の役目だった。

しかし、pixivではクリエイター自身の力で支持基盤を得て、知名度を広げることができる。

すでに人気者となったクリエイターに編集部から接近しなくてはいけなくなった。
その結果、買い手市場だった出版業界で、売り手市場への移行が起こったのだ。

もちろん、こうした現象がスタンダードになったわけではない。

それでも、編集部からの一方的な要望を飲み、搾取されることも多かったクリエイターにはpixivが希望となった。

5. 今後のpixivとピクシブ株式会社

5-1 クリエイター育成に尽力

ピクシブ株式会社は「クリエイターを育てる」という一点でブレていない。
それが多くの会員から愛され続けている所以である。ピクシブ株式会社はオンライン学習サービス「sense」を展開しており、有名クリエイターによる創作講座を公開している。

講座内容は初心者向けから上級者向けに分かれており、ユーザー自身のレベルに合った学習が可能だ。また、pixiv本体よりも気軽なコミュニケーションを実現した「Pawoo」も発表、好評を博している。

短文の投稿やイラストの見せ合いなど、友達づくりの意味が濃いSNSといえるだろう。

5-2 キャッシュレス時代への挑戦も

ピクシブ株式会社の事業の中でも、もっとも最先端を見据えているのは「pixiv PAY」だろう。

コミックマーケット専用のキャッシュレスサービスであり、決済アプリをインストールすることで会場での会計が可能となる。

コミケ会場のガイドやレジ機能もついており、店舗側にも来場者側にも便利な内容だ。
なお、決済手数料はキャンペーン期間中無料にするなど、ほとんど採算度外視の展開を続けている。

pixiv PAYによってpixiv本体の登録者を増やすことが目的なのは間違いない。ただ、それ以上にクリエイティブ業界全体の活性化を願っているpixivらしい戦略だ。

6. pixivのビジネスモデルは「クリエイターのために」

開設から時間が経っても、pixivの運営では「クリエイターのために」という芯がまったく揺らいでいない。

ビジネスモデルにおいては単に利益を追求するだけでなく、いかに社会や文化、地域へと貢献できるかが重要なのだと教えてくれる。

  
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